栄養管理(在宅医療) :トップ    
監修: 和田忠志 いらはら診療所 在宅医療部
小野沢滋 みその生活支援クリニック

概要

疾患のポイント: >詳細情報 
  1. 在宅医療を受けている多くの患者が要介護状態の高齢者で、そのうち30%以上が低栄養状態にある。また、現在、安定していても要介護状態の高齢者は嚥下障害や認知障害を伴っており、容易に栄養状態が悪化しやすい。
  1. 低栄養状態は筋肉減少症(sarcopenia、サルコペニア)を悪化させ、ADLの低下を加速させてしまうので、早期発見、早期介入が重要である。
 
低栄養のスクリーニング・モニタリング: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 低栄養の指標としては食事量の評価(栄養アセスメント)、体重変化率、採血評価などがある。以下の状態を目安とする。
  1. アメリカ栄養士会とASPENの成人低栄養の評価方法:
  1. アメリカ栄養士会とASPEN(アメリカ静脈経腸栄養学会)の成人低栄養を判断するためのコンセンサスでは以下のような方法を推奨している。炎症の有無により栄養障害の定義や評価基準が異なり、栄養障害を疑った場合は炎症の有無を評価し、それぞれの定義・重症度評価に基づいて評価する。具体的には、以下の6項目を評価し、2つ以上の項目で栄養障害と判断する。
  1. 栄養障害の評価アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 栄養障害の定義・重症度評価:アルゴリズム
  1. 基礎情報の確認:
  1. 栄養処方の基礎情報を確認する目的で、身体計測、摂食量調査、筋力検査、嚥下機能(前出)、口腔の問題(入れ歯など)、社会的機能の評価を行う。
  1. 栄養アセスメント: >詳細情報 
  1. 食事の量、食事にかかる時間、好みなどを聞き、3日分の食事量を詳細に記載してもらうか、ヘルパーさんなどに頼んで写真をとっておいてもらう。これらをもとに栄養士に依頼し、摂取カロリーを把握する。
  1. 急性炎症を認める場合は8日間以上の期間摂取量が75%未満となった場合は低栄養の目安である。また、慢性炎症がある場合は、1カ月以上摂取量が75%未満、炎症を認めない場合は3カ月以上摂取量が7…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

低栄養を評価する検査例
  1. 上述したように、栄養アセスメントや体重変化を評価し、低栄養の評価・スクリーニングを行う。また、採血評価では、血算、脂質、アルブミン値、総蛋白、などを含んだ採血を行う。アルブミン3.5g/dl以下、総コレステロール160mg/dl以下、総リンパ球数 2,000/mm3以下の場合には低栄養を疑う。
○ 上記の問診と検査の基準値を総合的に評価して低栄養を評価する。

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リファレンス

img  1:  国立長寿医療研究センター 平成24年度老人保健健康増進等事業:「在宅療養患者の摂食状況・栄養状態の把握に関する調査研究」報告書, 平成25年3月
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

栄養障害の評価アルゴリズム
栄養障害の定義・重症度評価
著者校正/監修レビュー済
2016/06/30

2016年11月15日 誤植修正
日本人の基準値としては、JARD 2001(日本人の新身体携速基準値)が存在している。
日本人の基準値としては、JARD 2001(日本人の新身体計測基準値)が存在している。