敗血症 :トップ    
監修: 林寛之 福井大学医学部附属病院
真弓俊彦 産業医科大学 救急医学

概要

疾患のポイント:
  1. 敗血症とは感染によって生じる全身の炎症反応である。敗血症では、種々のサイトカインをはじめとする多量のケミカルメディエーターが産生され、多彩な病状を示す。
  1. 現在でも敗血症の頻度は高く、ICUでの死亡の最大の原因で、世界的にもSurviving sepsis campaign、World sepsis dayなど注目されている。
  1. 患者数は増加しているが、死亡率は、特にsepsis bundlesを遵守した場合には、低下することが示されている。
 
診断: >詳細情報 
  1. 感染によってSIRSやqSOFAなどを来たしていないか確認する。ただし、これらを満たさなくても敗血症を除外できない。特に高齢者では、発熱を認めない場合も少なくなく、36℃未満の低体温は予後不良である。
  1. 病歴(既往歴、現病歴)、症状、身体所見、血液・尿検査、画像検査などで感染巣を検索する。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 敗血症、臓器障害を伴う重症敗血症、敗血症性ショックになるにつれ、重症度は増加し、死亡率も高くなる。
  1. SIRSの陽性項目数やSOFAスコアの点数が増加するにつれ、重症度は増加し、死亡率も高くなる。
  1. 宿主の免疫力と、感染部位、感染微生物、感染様式、抗微生物薬(抗菌薬、抗ウィルス薬など)(投与方法/量、感受性)、感染源の処置の成否などが、予後を左右する。
 
治療: >詳細情報 
  1. バイタルサインのチェック、ABCの確保、安定化:
  1. HR、BP、SpO2、呼吸数、体温、意識レベルを確認しながら、モニタリングと採血、末梢輸液ルートを確保し、A(気道)、B(換気)、C(循環)が保たれていなければ、この順に確保する。
  1. 感染巣の同定、制御:
  1. 敗血症治療で最も大切な点である。感染巣を同定し、可能であればドレナージを行う。異物が感染源と類推された場合には、可能であればそのカテーテルの抜去やドレナージを実施する。
  1. 経験的抗菌薬投与:
  1. 感染巣の検体を採取し、細菌培養を行った後、推定される起因菌に感受性があると考えられる広域抗菌薬を十分量投与する。ただし、…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価
  1. 最初にバイタルサイン、特にA(気道)、B(呼吸)、C(循環)、D(意識レベル)、E(体温)を確認し、ABCに異常があればただちに是正する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

著者校正/監修レビュー済
2017/09/29

編集履歴:
2018年3月13日 誤植修正
修正箇所:図表(APACHEⅡスコア)
血動脈pH:749
 血清Na濃度(mEq/L):54
血動脈pH:7.49
 血清Na濃度(mEq/L):5.4


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