更年期障害

著者: 寺内公一 東京医科歯科大学 茨城県地域産科婦人科学講座

監修: 青木大輔 慶應義塾大学医学部産婦人科学教室

著者校正/監修レビュー済:2020/10/01
参考ガイドライン:
  1. 日本産科婦人科学会日本産婦人科医会:産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2020
  1. 日本産科婦人科学会日本女性医学学会:ホルモン補充療法ガイドライン2017年度版

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概要・推奨  

  1. 更年期の女性が多彩な症状を訴えて受診した場合には本疾患を疑う(推奨度1)。
  1. 診断に際しては、以下の項目について包括的に評価する(推奨度2)。
  1. 卵巣機能の低下
  1. 加齢に伴う身体的変化
  1. 精神・心理的な要因
  1. 社会文化的な環境因子
  1. 主訴の原因となる明らかな器質的疾患の存在を否定する(推奨度2)。
  1. 症状ならびに好発年齢の類似性から、甲状腺疾患とうつ病には特に注意をはらう(推奨度2)。
  1. 受容と共感を表出しながら患者の訴えに傾聴する(推奨度2)。
  1. ホットフラッシュ、発汗、不眠などが主な症状の場合にはホルモン補充療法(HRT)を行う(推奨度2)。
  1. HRTでは、子宮摘出後であればエストロゲンのみを、子宮を有する場合にはエストロゲンと黄体ホルモンを用いる(推奨度1)。
  1. HRTのマイナートラブルとして、以下の症状について説明する(推奨度1)。
  1. 出血、乳房痛・乳房緊満感
  1. HRT により増加する可能性のある疾患として、以下について説明する(推奨度2)。
  1. 冠動脈疾患、脳卒中、静脈血栓塞栓症、乳癌、卵巣癌
  1. 慎重投与ないしは条件つきで投与が可能な症例については、ホルモン補充療法ガイドライン2017年度版を参照しながら説明する(推奨度2)。
  1. HRTの有害事象は、患者の年齢、閉経後年数、併存疾患の有無、使用するエストロゲンの種類・量・期間・投与方法(経路)、黄体ホルモン併用の有無などによりさまざまに異なるので、リスクを個別に判断し説明する(推奨度2)。
  1. うつ症状を伴う更年期障害に対してHRTを用いる(推奨度2)。
  1. 希死念慮のある場合、双極性障害が疑われる場合、薬物療法に対する反応が不良である場合には精神科などの専門医に紹介する(推奨度1)。 
  1. 漢方治療・補完代替医療においても有害事象に注意を払う(推奨度2)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 「産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2020」に基づき文言の修正を行った。

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