今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 辻野元祥 東京都立多摩総合医療センター

監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ

著者校正/監修レビュー済:2024/07/24
参考ガイドライン:
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 『神経内分泌腫瘍(NET NEC)(2023年)』を参考にレビューを行い、以下について加筆した。
  1. 消化管・肝胆膵に発生するNENの分類、NETのTNM分類、NET G3とNECの病理診断上の鑑別ポイントの図表を新たに追加した。
  1. ペプチド受容体放射性核種療法(peptide receptor radionuclide therapy:PRRT)は2021年6月からNET全般において保険収載された。

概要・推奨   

  1. 膵神経内分泌腫瘍(NEN)のWHO分類は2017年に、さらに消化管NENについては、2019年にそれぞれ改訂され、新たに高分化型NETにG3が設けられた(推奨度1)
  1. ガストリノーマの過半は悪性であり、高率にリンパ節転移を認める。ガストリノーマではMEN1の検索を進める(推奨度2)
  1. グルカゴノーマによるグルカゴン過剰症状として、壊死性遊走性紅斑は疾患特異性が高い(推奨度1)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 消化管に発生する神経内分泌腫瘍(neuroendocrine neoplasms、NEN)は年間発生率が人口10万人あたり3~5人の比較的まれな腫瘍であり,その多くは膵臓と消化管に発生する。
  1. 2017/2019年度版のWHO分類[1]では、膵NENを高分化型のNET(neuroendocrine tumor)と低分化型のNEC(neuroendocrine carcinoma)に分け、さらに高分化型を病理組織におけるKi67指数および分裂指数によってG1/G2/G3に分ける分類法となっている。
  1. 膵NET G3のKi-67指数は20~50%であり、プラチナ系薬剤を含む併用療法の奏功率は低いが、予後は比較的良好である。それに対して、膵NECのKi-67指数は50%超と高値で、生命予後はきわめて不良である。また、膵NET G3と膵NECでは起源となる細胞が異なると考えられている。以上から、膵NET G3の治療方針は膵NET G1/G2に準ずる。
  1. 膵NETはホルモンを産生する機能性腫瘍と産生しない非機能性腫瘍に分類される。機能性腫瘍には、インスリノーマ、ガストリノーマ、グルカゴノーマ、VIPオーマ、およびソマトスタチノーマがある。
 
消化管・肝胆膵に発生するNENの分類

出典

日本消化器病学会編:消化器難治癌シリーズ 神経内分泌腫瘍(NET NEC)、協和企画、P7、表1、2023.
 
消化管・膵NETのTNM分類(AJCC/UICC第8版)

参考文献:日本消化器病学会編:消化器難治癌シリーズ 神経内分泌腫瘍(NET NEC)、協和企画、P8、表2、2023.

出典

J.D.Brierley, M.K.Gospodarowicz & C.Wittekind (eds.): TNM Classification of Malignant Tumours, 8th ed. JOHN WILEY & SONS, LTD. 2017; 96ー103.
 
  1. 膵神経内分泌腫瘍(NET)のWHO分類は2017年に改訂され、高分化型NETにG3が設けられている。
  1. NET G3は、高分化型であってもKi67指数高値群(>20%)では臨床予後はG1/G2(Ki67 20%以下)と比較すると不良である[2]。NET G3と神経内分泌癌(NEC)の病理診断上の鑑別ポイントを以下に示す。
 
消化管・肝胆膵NET G3とNECの病理診断上の鑑別ポイント

出典

日本消化器病学会編:消化器難治癌シリーズ 神経内分泌腫瘍(NET NEC)、協和企画、P8、表3、2023.
 
  1. インスリノーマ:
  1. β細胞から発生し、自律性にインスリンを分泌する結果、低血糖を生じる。80%は単発の良性腫瘍、11%が多発の良性腫瘍、約10%が悪性腫瘍である(インスリノーマについての詳細は別項インスリノーマ参照)。
  1. ガストリノーマ:
  1. ガストリンを産生する腫瘍であり、多発性内分泌腫瘍症1型(MEN)に合併する機能性膵NETで最も頻度が高い。
  1. 膵以外にも十二指腸球部(75%)、十二指腸遠位(14%)、空腸(11%)にも多く、再発しやすい。
  1. ガストリノーマの60~90%が悪性であり、リンパ節転移を高率に認める[3]
  1. ガストリノーマの25%はMEN1によるものであり[4]、ガストリノーマと診断された場合は、MEN1についても検索を進める必要がある。
 
  1. ガストリノーマの過半は悪性であり、高率にリンパ節転移を認める。ガストリノーマではMEN1の検索を進める。
  1. ガストリノーマの60~90%が悪性であり、リンパ節転移を高率に認める[3]。ガストリノーマの25%はMEN1によるものである[4]。ガストリノーマと診断された場合は、MEN1についても検索を進める必要がある。
 
  1. グルカゴノーマ:
  1. α細胞から発生し、自律性にグルカゴンを産生する。
  1. グルカゴン過剰症状としては、特徴的な皮疹(壊死性遊走性紅斑:necrolytic migratory erythema)の他、耐糖能障害、体重減少などを呈する[5]。しかし、少量のグルカゴン産生による症状は乏しく、グルカゴン産生腫瘍は無症候の段階で発見されることも多い。
  1. WHO分類では、無症候の場合は非機能性とされるので、統計的には少なく集計されているものと思われる。わが国での全国集計では、52%が悪性であった[4]
 
  1. グルカゴノーマによるグルカゴン過剰症状として、壊死性遊走性紅斑は疾患特異性が高い。
  1. 壊死性遊走性紅斑(necrolytic migratory erythema)は本症の70%に見られる特徴的な症状である。加えて、耐糖能異常、舌炎、口角炎、体重減少が存在すれば、本症を疑う[5]
 
  1. VIPオーマ:
  1. VIP(vasoactive intestinal peptide)産生腫瘍であり、VIPによる腸液・膵液の過剰産生により、大量の水様下痢、低カリウム血症、低酸症、代謝性アシドーシスを来す。
  1. その症状から、WDHA症候群(watery diarrhea-hypokalemia-achlorhydria-syndrome)とも呼ばれる。悪性の割合は40~80%である。
 
  1. VIPオーマは大量の水様下痢、低カリウム血症、低酸症、代謝性アシドーシスを来し、WDHA症候群と呼ばれる。
  1. VIPオーマは大量の水様下痢、低カリウム血症、低酸症、代謝性アシドーシスを来し、WDHA症候群と呼ばれる。現時点では、VIP測定は国内での測定は不可能であるが、前述の症状は、ソマトスタチンアナログで速やかに改善するため、診断的治療としても用いられる。
 
  1. ソマトスタチノーマ:
  1. ランゲルハンス島、膵管上皮、腺房細胞のδ(デルタ)細胞由来のソマトスタチン産生腫瘍である。
  1. ソマトスタチンは広範なホルモン分泌抑制、外分泌機能・腸管運動・吸収機能・内臓血流量を抑制することから、ソマトスタチノーマでは、耐糖能異常、胆石症、脂肪便、慢性下痢、体重減少などの多彩な症状を呈する。
  1. 発見時には高率に肝転移を認め、わが国での全国集計でも92%が悪性であった。
 
  1. ソマトスタチノーマは、高率に肝転移し、約9割が悪性である。
  1. ソマトスタチノーマは、発見時には高率に肝転移を認めることが多く、わが国での全国集計では92%が悪性であった。ソマトスタチンは広範なホルモン分泌抑制、外分泌機能・腸管運動・吸収機能・内臓血流量を抑制することから、ソマトスタチノーマでは、耐糖能異常、胆石症、脂肪便、慢性下痢、体重減少などの多彩な症状を呈する。
 
  1. 非機能性膵NET:
  1. ホルモンによる過剰症状を示さない膵NETの総称である。
  1. 全国集計では、膵NETの約半数を占め、うち、約半数が悪性であった。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
辻野元祥 : 未申告[2024年]
監修:平田結喜緒 : 特に申告事項無し[2025年]

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膵神経内分泌腫瘍(panNET)

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