肝膿瘍 :トップ    
監修: 細川直登 亀田総合病院
中村造 東京医科大学

概要

疾患のポイント:
  1. 肝膿瘍は、大きく細菌性とアメーバ性の2種類に分けられる。発熱、倦怠感、食欲不振、吐気・嘔吐、体重減少など非特異的症状が2週~1カ月ほど持続し、発熱のフォーカスがはっきりしていない、いわゆる不明熱の形で発症することが多い。
  1. 赤痢アメーバによる感染の場合は感染症法5類感染症であり、7日以内に届出をする必要がある。
  1. 肝膿瘍の起因菌:<図表>
  1. 肝膿瘍の起因菌数:<図表>
 
起因菌:
  1. ポイント:
  1. 肝膿瘍は、単独感染の場合と混合感染の場合があり、起因菌は以下のように細菌性、真菌性、原虫性に分類される。
  1. 細菌:
  1. 混合感染の場合はE.coliなどの腸内細菌科とBacteroides属などの嫌気性菌が起因菌となる。
  1. 単独感染の場合はKlebsiella属または、Streptococcus anginosis Groupが起因菌となる。
  1. 原虫:
  1. Entamoeba histolyticaが病原微生物となる。
  1. 真菌:
  1. Candida sppが起因菌となる。
 
診断: >詳細情報 
  1. 不明熱と認識した場合は、肝膿瘍を鑑別診断に含め、評価を始める。非特異的症状が多く、診断に難渋することも多い。
  1. 肝膿瘍の症状:<図表>
  1. 肝膿瘍の臨床像:<図表>
  1. 腹部エコー検査、腹部造影CT検査を行い、膿瘍を確認する。血液培養などで細菌学的検査を行う。血清赤痢アメーバ抗体は現在利用できない。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時検査例
  1. 白血球上昇や肝機能障害の評価を行う。また、ルーチンとして抗菌薬投与量調整のため腎機能を評価する。
  1. 細菌学的評価が重要な疾患のため、血液培養に加え膿瘍穿刺液の細菌学的検査を考慮する。
○ 肝膿瘍を疑う患者では1)~7)、8~12)の検査を行う。造影が行えない場合は13)を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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肝膿瘍の診断・治療のアルゴリズム
細菌性肝膿瘍のCT画像所見
アメーバ性肝膿瘍のCT画像所見
肝膿瘍の症状
肝膿瘍の起因菌数
肝膿瘍の起因菌
造影CT:細菌性肝膿瘍
著者校正/監修レビュー済
2018/02/28