肝膿瘍

著者: 中村造 東京医科大学病院 感染制御部 感染症科

監修: 上原由紀 聖路加国際病院 臨床検査科/感染症科

著者校正/監修レビュー済:2019/05/23

概要・推奨  

  1. 細菌性肝膿瘍では発熱が多くみられるが、非特異的な症状が不明熱と診断されていることもある。また血液検査でもWBC上昇、肝機能障害などがみられることが多い。非特異的所見にとどまるが、治療の一助となるため、血液検査を行うことが推奨される(推奨度2)
  1. 肝膿瘍の治療において、起因菌同定は重要である。血液培養と並行して膿瘍穿刺液の細菌検査を行うことにより検出感度を上昇させることができるため、細菌学的検査を行うことは強く推奨される(推奨度2)
  1. 重症化していない(左葉でない、多発してない、細菌性と合併しない)アメーバ性肝膿瘍は内科的治療のみで治療が可能と考えられており、ドレナージはおそらく推奨されない(推奨度3)
  1. 細菌性肝膿瘍に対して経皮的持続ドレナージとアスピレーションのどちらがよいかについては、同等とするRCTと、経皮的持続ドレナージがより有効とするRCTがある。2つの事実を考え併せると、経皮的持続ドレナージを行うことがおそらく推奨される(推奨度3)
  1. 最も検出頻度の高いKlebsiella pnemumoniaeによる肝膿瘍に対して、起因菌判明後に嫌気性菌用抗菌薬を使用する必要は低い可能性がある(推奨度3)
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、疾患情報、問診・診察のポイント、想起について一部加筆を行った。


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