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エビデンス
- 腹水検査のための腹腔穿刺に際して、出血予...
- 特発性細菌性腹膜炎を疑い腹水検査を行う際...
- SBPにおいて腹水培養陽性率を上げるため...
- 腹水中の多核白血球が250/mm3以上あ...
- 腹水中の多核白血球が250/mm3以上あ...
- SBPの典型例では、フォローアップの腹腔...
- 経験的治療の第1選択としてセフォタキシム...
- SBPに対する抗菌薬の投与期間は5日間を...
- 経験的治療としてセフトリアキソン(ロセフ...
- 以前にキノロンの治療を受けておらず、嘔吐...
- 腹水の多核白血球が250/mm3以上あり...
- 肝硬変患者で消化管出血を来した場合は細菌...
- SBPを来した肝硬変患者には、治癒後再発...
- 腹水を有する肝硬変患者で腹水中の総蛋白 ...
- 肝硬変患者にはA型肝炎ワクチン、B型肝炎...
- 肝硬変患者は生の魚介類や甲殻類の摂取は避...
- 肝硬変患者には禁酒を指導することが推奨さ...
- 肝硬変患者には禁煙を指導することが推奨さ...
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評価・治療例(詳細)
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概要・推奨
疾患のポイント:- 特発性細菌性腹膜炎(spontaneous bacterial peritonitis、SBP)とは、外科的介入を要する腹腔内感染によらない腹水の感染と定義され、腹水培養が陽性で腹水中の多核白血球が250/mm3以上を認める。単一菌による感染がほとんどで、複数菌による感染では二次性腹膜炎を考慮する。
- 多くは進行した肝硬変患者で肝機能がひどく低下したときに、一過性の菌血症から腹水に細菌が播種し、腹水中で細菌が増殖する結果、SBPが起こるとされている。
- SBPと鑑別を有する疾患として、胃潰瘍の穿孔、急性虫垂炎の破裂、憩室炎、腸管の悪性腫瘍、腸捻転や腸間膜動脈血栓症などによる腸管壊死、急性膵炎などの腹腔内感染巣(消化管穿孔など)により生じる腹膜炎(二次性細菌性腹膜炎)が存在する。二次性細菌性腹膜炎は、多くの場合外科的治療が必要になる。
- SBPの亜型として、腹水中の多核白血球が250/mm3以上で腹水培養陰性の場合や、腹水中の多核白血球が250/mm3未満で、腹水細菌培養が陽性の場合などが存在する。(詳細: >詳細情報 )
診断: >詳細情報 - 診断のために、腹水の生化学検査と腹水培養をおこなう。
- SBPの培養陽性率を上げるためにベッドサイドで血液培養ボトル1本につき腹水を10mLづつ入れ、合計最低2ボトルを検査に提出する。必ず抗菌薬投与前に培養を提出するよう注意する(
)。腹水検査では細胞数(分画も)、アルブミン、総蛋白、培養、グラム染色、糖、LDHを提出する。
- なお、腹水中の多核白血球が250/mm3以上を認める場合は、SBPと二次性腹膜炎の鑑別のため、腹水の総蛋白、LDH、糖、グラム染色、CEA、ALPを検査する。その結果が、総蛋白>1g/dL、LDH>血清LDHの正常上限、腹水中の糖<50mg/dLのうち2項目以上が当てはまる場合は消化管穿孔を、CEA>5ng/mL、ALP>240U/Lのいずれかを満たす場合は二次性腹膜炎を考慮し消化管穿孔や腹腔内の感染巣の検索のために腹部造影CTを施行する。
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検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。
■初診時評価例
- 診断確定と二次性腹膜炎除外のため、腹水検査、腹水培養を行う。
- 二次性腹膜炎との鑑別が困難な場合は腹水再検や腹部造影CTなどを行い、総合的に判断する。
○ 診断確定と2次性腹膜炎の除外のため1)2)を行う。必要に応じて3)4)を追加する。
疾患のポイント:
- 特発性細菌性腹膜炎(spontaneous bacterial peritonitis、SBP)とは、外科的介入を要する腹腔内感染によらない腹水の感染と定義され、腹水培養が陽性で腹水中の多核白血球が250/mm3以上を認める。単一菌による感染がほとんどで、複数菌による感染では二次性腹膜炎を考慮する。
- 多くは進行した肝硬変患者で肝機能がひどく低下したときに、一過性の菌血症から腹水に細菌が播種し、腹水中で細菌が増殖する結果、SBPが起こるとされている。
- SBPと鑑別を有する疾患として、胃潰瘍の穿孔、急性虫垂炎の破裂、憩室炎、腸管の悪性腫瘍、腸捻転や腸間膜動脈血栓症などによる腸管壊死、急性膵炎などの腹腔内感染巣(消化管穿孔など)により生じる腹膜炎(二次性細菌性腹膜炎)が存在する。二次性細菌性腹膜炎は、多くの場合外科的治療が必要になる。
- SBPの亜型として、腹水中の多核白血球が250/mm3以上で腹水培養陰性の場合や、腹水中の多核白血球が250/mm3未満で、腹水細菌培養が陽性の場合などが存在する。(詳細: >詳細情報 )
診断: >詳細情報
- 診断のために、腹水の生化学検査と腹水培養をおこなう。
- SBPの培養陽性率を上げるためにベッドサイドで血液培養ボトル1本につき腹水を10mLづつ入れ、合計最低2ボトルを検査に提出する。必ず抗菌薬投与前に培養を提出するよう注意する(
)。腹水検査では細胞数(分画も)、アルブミン、総蛋白、培養、グラム染色、糖、LDHを提出する。
- なお、腹水中の多核白血球が250/mm3以上を認める場合は、SBPと二次性腹膜炎の鑑別のため、腹水の総蛋白、LDH、糖、グラム染色、CEA、ALPを検査する。その結果が、総蛋白>1g/dL、LDH>血清LDHの正常上限、腹水中の糖<50mg/dLのうち2項目以上が当てはまる場合は消化管穿孔を、CEA>5ng/mL、ALP>240U/Lのいずれかを満たす場合は二次性腹膜炎を考慮し消化管穿孔や腹腔内の感染巣の検索のために腹部造影CTを施行する。
■初診時評価例
■
初診時評価例
- 診断確定と二次性腹膜炎除外のため、腹水検査、腹水培養を行う。
- 二次性腹膜炎との鑑別が困難な場合は腹水再検や腹部造影CTなどを行い、総合的に判断する。
○ 診断確定と2次性腹膜炎の除外のため1)2)を行う。必要に応じて3)4)を追加する。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
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編集部編集コンテンツ:
関連する医療事故:
- 使い慣れない薬剤の投与量に注意:
- 事例:「腹膜透析関連」腹膜炎の患者で、海外電子教科書を参考にして、間欠的投与法(単位mg/kg)を計画する際に、連続投与法の欄にある投与量(単位mg/L)を用いて計算し、4.5倍量のトブラシンを投与。
(詳細情報ページ:医療事故情報 詳細表示)
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すべての医療従事者の皆様に敬意を表します。
人々の健康を守っていただき、ありがとうございます。
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