潰瘍性大腸炎 :トップ    
監修: 上村直実 国立国際医療研究センター 国府台病院
藤井俊光1) 渡辺守2) 1)東京医科歯科大学 潰瘍性大腸炎・クロ... 2)東京医科歯科大学 消化器内科

概要

疾患のポイント:
  1. 潰瘍性大腸炎(UC)は若年者に多く発症し、遺伝的素因、環境因子を背景に免疫異常を来すことで直腸から連続して大腸粘膜にびまん性の慢性炎症を起こす疾患である。
  1. 長期経過例で大腸癌を合併することが知られている。累積発症率は10年で2%、20年8%、30年18%とされる。
  1. 潰瘍性大腸炎における大腸癌のリスク:<図表>
  1. 慢性下痢症で、粘液便、血便を伴うときはUCを疑い、病歴を聴取し腸管外合併症の診察、全身状態を把握し下部消化管内視鏡などを行い診断する。
  1. 重症度および病型を評価し、寛解導入療法およびそれに引き続きあるいは並行して寛解維持療法を行う。
  1. ほかの慢性腸炎の鑑別のために通常の問診以外に基礎疾患、薬剤服用歴(抗菌薬・NSAIDs、PPI)、海外渡航歴などが重要である。
  1. 潰瘍性大腸炎は、指定難病であり、中等症以上の場合などでは申請し認定されると、医療費の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断:
  1. 診断において最も重要なのが病歴の聴取である。
  1. 病歴、身体所見よりUCを疑った場合、診断で中心となるのが下部消化管内視鏡である。確定診断には診断基準に照らし合わせておこなう。必要に応じて、病理組織検査、CTなどの画像診断を併せて行い、総合的に判断し確定診断を行う。
  1. 潰瘍性大腸炎診断基準:<図表>
  1. 内視鏡所見では、直腸から連続する全周性・びまん性の活動性炎症を認め、粘膜浮腫による血管透見消失から細顆粒状粘膜、膿性粘液が付着し、易出血性、びらん・潰瘍形成、広範な粘膜の脱落と炎症の強度が上がる。
  1. 活動期内視鏡所見による分類:<図表>
 
治療:
  1. 基本的にはアルゴリズム、治療指針に沿って寛解導入を行う。
  1. 潰瘍性大腸炎フローチャート:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断および重症度判定に重要な検査例
  1. 炎症所見、栄養状態、疾患活動性を評価し重症度を判定する。
  1. またほかの疾患の除外も同程度に重要である。
○  栄養状態および炎症状態を把握するために1)を行い、感染性腸炎の鑑別のために2)を、確定診断のために3)を施行する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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潰瘍性大腸炎フローチャート
潰瘍性大腸炎 難治例の治療
免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン
活動期内視鏡所見による分類
著者校正/監修レビュー済
2017/05/31


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