集団食中毒 :トップ    
監修: 上村直実 国立国際医療研究センター 国府台病院
大川清孝 大阪市立十三市民病院 消化器内科

概要

疾患のポイント:
  1. 食中毒とは、飲食物の摂取に際し有害物質が体内に入ることにより引き起こされる疾患である。同一の食物を食べた集団など特定の集団に発生した食中毒を集団食中毒という。
  1. 原因物質には病原微生物のみでなく、自然毒、化学物質などもある。
  1. 症状と便の性状から大腸粘膜の炎症(大腸型)か、それより上位の障害(小腸型)かをまず判断する。アルゴリズム
  1. 大腸型は、毒素または病原微生物による組織侵襲のため、発熱、腹痛、血便、テネスムスなどがある。
  1. 小腸型は病原微生物や毒素による腸管分泌亢進であり、大量の水様下痢があり、悪心や嘔吐を伴う。
  1. 大腸型、小腸型に含まれないものとして穿通型がある。発熱や全身症状を伴い、下痢は軽度のことが多い。
 
診断: >詳細情報  アルゴリズム
  1. 食中毒の診断には問診が最も重要である。特に食事歴が大事で、例えば、この1週間で生の鶏・肉・牛レバー・魚介類などを食べたかどうか、などと具体的に聞く必要がある。
  1. 食中毒を疑ったときには、まず最寄りの保健所へ電話などで連絡する。( 食中毒患者の届出の義務 )
  1. 確定診断のためには細菌では培養検査や毒素検査を、ノロウイルスでは便中抗原の検査を行う。
  1. 血便がある場合には潰瘍性大腸炎、大腸憩室症などとの鑑別のため、大腸内視鏡検査を行うことがある。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 感染性腸炎研究会の重症度判定基準を用いる(<図表>)。重症度は体温、下痢の回数と性状、腹痛、嘔吐の程度から判定する。
 
治療: 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

脱水や合併症を把握するための検査例
  1. 脱水、肝障害、腎障害、血小板減少などをチェックする。
○ 脱水・電解質バランス異常の有無をチェックし重篤度を判定するために下記の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

食中毒診断のアルゴリズム
細菌性感染性腸炎重症度判定基準
著者校正/監修レビュー済
2016/05/13


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