食道・胃静脈瘤 :トップ    
監修: 上村直実 国立国際医療研究センター 国府台病院
中村真一 東京女子医科大学 消化器内科

概要

疾患のポイント:
  1. 食道・胃静脈瘤とは、食道あるいは胃噴門部周囲の粘膜下層の静脈が拡張蛇行し、瘤状に隆起した連続血管走行として肉眼的に認められるものである。
  1. 門脈圧亢進症により代償的に自然に形成された門脈系から大循環系への側副血行路である。多くは慢性肝疾患(肝硬変症)に伴ってみられる。
 
門脈圧亢進症の原因:
  1. 門脈圧亢進症の原因は、以下に大別される。
  1. 門脈血栓や門脈閉塞などの肝前性
  1. 肝硬変症などの肝内性
  1. Budd-Chiari症候群などの肝後性
  1. わが国ではウイルス性肝炎に基づく肝硬変症が最も多く、次いで、アルコール性肝障害、原発性胆汁性胆管炎、特発性門脈圧亢進症、Wilson病などがある。最近、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)によるものも増加している。
 
スクリーニング:
  1. 肝線維化や門脈圧亢進症の進行に伴い、発生頻度は高くなる。その予知に血小板数が目安となる。10万/mm3以下であれば、内視鏡検査を行うべきである。(推奨度1)
 
診断: >詳細情報 
  1. 上部消化管内視鏡検査で、食道および胃噴門部から穹窿部に数珠状に拡張した粘膜下静脈の存在を確認できれば、容易に診断できる。
  1. 食道静脈瘤の内視鏡所見:<図表>
  1. 胃静脈瘤の内視鏡所見:<図表>
  1. 経皮経肝門脈造影:<図表>
  1. 血管造影、特に門脈系の造影で供血路、静脈瘤、側副血行路を確認できれば、確定診断となる。
 
重症度: >詳細情報 
  1. 重症度(出血の危険因子)として「形態」、「発赤所見(RC sign)」が大切である。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

慢性肝疾患の鑑別、肝予備能の評価例
  1. 食道・胃静脈瘤は慢性肝疾患、特に肝硬変症に発生する慢性進行性の疾患である。まず、基礎肝疾患の診断と肝予備能の評価が重要である。
○基礎疾患と肝予備能の評価のために以下の検査を考慮する。24)-33)は適宜追加。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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(詳細はこちらを参照)

食道静脈瘤治療のアルゴリズム
胃静脈瘤治療のアルゴリズム
門脈圧亢進症に伴う側副血行路
経皮経肝門脈造影
食道・胃静脈瘤内視鏡所見記載基準
Child-Pugh分類
バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)
食道静脈瘤の内視鏡所見
胃静脈瘤の内視鏡所見
著者校正/監修レビュー済
2018/06/21

改訂のポイント:
  1. 「原発性胆汁性肝硬変」は「原発性胆汁性胆管炎」とした。


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