A型肝炎 :トップ    
監修: 金子周一 金沢大学大学院
山本敏樹1) 林順平2) 森山光彦3) 1)3)日本大学病院 消化器内科 2)はやし内科クリニック

概要

疾患のポイント:
  1. A型肝炎はA型肝炎ウイルス(HAV)の経口感染により発症し、急性肝障害を来す予後良好な疾患である。感染症予防法では4類感染症に分類されており、ただちに届け出る必要がある。
  1. 急性ウイルス性肝炎に占める割合は約10%である。
  1. 最近では、汚染された輸入食品による散発例、海外旅行者のA型肝炎流行地での感染、ドラック使用者間の感染や、同性愛者間(MSM)での性行為感染症としての流行など、従来とは異なる側面を持つようになっている。
  1. 前駆症状として38℃以上の発熱と強い全身倦怠感が特徴的で、一般的に症状は他のウイルス肝炎より強い。
  1. 他の症状として、頭痛、関節痛、筋肉痛、咽頭痛等の前駆症状がみられることがあり、その後黄疸が出現する。
 
診断: >詳細情報 
  1. A型肝炎の診断には血清中のIgM-HA抗体が用いられ、IgM-HA抗体値の検出がA型肝炎の確定診断となる。
  1. ウイルス性肝炎の診断アプローチ:アルゴリズム
 
原因疾患・合併疾患: >詳細情報 
  1. 肝臓以外でも、腎障害、血小板減少症、再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症、膵炎、胆のう炎、脾腫、ギラン・バレー症候群や皮疹などの合併に注意する。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 基本的には、予後良好な疾患である。慢性肝炎への移行はしない。 エビデンス 
  1. 重症あるいは劇症肝炎への進展が疑われるケースでは、プロトロンビン時間やコリンエステラーゼなどの検査による肝予備能の推移も含め、その経過には十分な注意が必要である。 エビデンス 
 
治療: >詳細情報 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

A型肝炎の検査例
  1. 肝機能障害の程度を正確に評価する。
○ A型肝炎が疑われる場合は1)2)に加えて3)の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

ウイルス性肝炎の診断アプローチ
A型肝炎の分布
A型肝炎の臨床経過
著者校正/監修レビュー済
2016/12/28