その他の肝炎(D,E、EBV, CMV) :トップ    
監修: 金子周一 金沢大学大学院
八橋弘 長崎医療センター臨床研究センター 臨床研究センター長

概要

疾患のポイント:
  1. HAV、HBV、HCVのほかにも肝炎を引き起こすウイルスがある。
  1. 原因不明の肝障害をみた場合には、疑って血液検査を行うことが必要である。
 
D型肝炎ウイルス(HDV):
  1. ポイント:
  1. D型肝炎ウイルス(HDV)は、B型肝炎ウイルス(HBV)をヘルパーウイルスとして増殖する特異な肝炎ウイルスである。<図表>
  1. HDVの増殖にはHBVの補助が必要なため、必ずHDVキャリアーはHBs抗原陽性でなければならない。
  1. HBV-DNA量は低値(4.0 log copy/ml以下)で、かつ他の肝障害を生じる疾患(脂肪肝、アルコール性肝障害等)を除外しても、原因不明の肝機能障害が持続している場合に、鑑別診断の1つとして想起する。
  1. 診断:
  1. HDV感染の診断は、血中HDV-RNAの検出で診断が確定する。
  1. 治療:
  1. 治療は通常の急性肝炎の治療と同じである。
 
E型肝炎ウイルス(HEV):
  1. ポイント:
  1. E型肝炎ウイルス(HEV)は、インド、ミャンマーなどで水系に発生する伝染性肝炎の報告がなされ、E型肝炎と命名された。
  1. 日本では2000年以後、北海道、東北を中心とした東日本に40~60歳の男性を中心とするE型肝炎感染例が多発し注目されるようになった。 
  1. 潜伏期は平均6週間であることから、発症6週間前の海外渡航歴、ブタ、イノシシ、シカなどの肉の生焼け状態での摂取歴の有無が、診断の手掛かりとなる。
  1. E型肝炎は、感染症法の4類感染症に分類され、診断した医師は、ただちに最寄の保健所に届け出る必要がある。
  1. 診断:
  1. HEV感染の診断は、急性期はIgA型-HEV抗体、IgM型-HEV抗体、回復期や既往感染はIgG型-HEV抗体を用いて行う。<図表>
  1. IgA型HEV抗体陽性で、かつ血中HEV-RNA陽性で診断が確定する。
  1. 治療:
  1. 治療は通常の急性肝炎の治療と同じである。
  1. E型肝炎の一般的臨床像はA型肝炎と近似し、一過性感染のみで慢性化することはない。
 
EBウイルス(Epstein Barr virus、EBV):…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

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(詳細はこちらを参照)

EBV感染関連疾患と抗体検査との関係
EBV感染症の経過におけるEBV関連抗体の変化
D型肝炎(HDV、HBV同時感染・重複感染)の血清数値、臨床症状、予後
D型肝炎ウイルスデルタ抗原のシェーマ
感染形態と臨床症状に応じたE型肝炎の典型的血清反応(図はDr. K. Krawczynskiのご厚意による)
異型リンパ球
肝性脳症の昏睡度分類(犬山シンポジウム:1982年)
ウイルス肝炎の病型と病原ウイルス
著者校正/監修レビュー済
2016/05/13