胆のう癌 :トップ    
監修: 田妻進 広島大学病院 総合内科・総合診療科
加藤厚 宮崎勝 国際医療福祉大学附属三田病院 消化器センター

概要

疾患のポイント:
  1. 胆のう癌は、胆のうに発生する悪性腫瘍で、(肝外)胆管癌、(十二指腸)乳頭部癌とともに”胆道癌取扱い規約”で胆道癌として扱われている。
  1. 膵・胆管合流異常は胆のう癌発症の危険因子の1つである。
  1. 胆のう癌に胆のう結石症を合併する頻度は高く40~75%と報告されているが、胆のう結石症の長期観察症例において、胆のう癌の発生頻度が増加しないという報告もあり、胆石症と胆のう癌の直接的因果関係は証明されていない。
  1. 胆のうポリープが10mm以上で、かつ増大傾向を認める場合、または大きさにかかわらず広基性病変では胆のう癌の頻度が高いと考えられている。( 胆嚢ポリープ・胆嚢腺筋腫症 参照)
  1. 黄色肉芽腫性胆のう炎、胆のう腺筋症、慢性胆のう炎など、しばしば胆のう癌との鑑別が困難な場合がある。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 胆のう癌を疑った場合に最初に行う画像診断は腹部超音波検査である。閉塞性黄疸に伴う肝内胆管拡張を診断することは比較的容易である。胆のう癌では50%以上の症例で腫瘍が描出される。
  1. MDCTは局在診断、進展度診断、遠隔転移診断に有用であり、必須の検査である。
  1. MR胆管膵管撮影(MRCP)は胆管の狭窄部位や範囲の同定、膵・胆管合流異常の有無の確認に有用である。
  1. 超音波内視鏡検査(EUS)は鑑別診断、進展度診断(特に壁深達度診断)に有用である。 エビデンス 
 
予後: >詳細情報 
  1. 壁深達度がMおよびMPにとどまる胆のう癌の予後は良好であるが、壁深達度がSS以深の場合、周囲臓器への浸潤やリンパ節転移のため、その予後は不良である。
  1. 胆のう癌切除後の5年生存率は以下のとおりである。
  1. UICC ステージ I(79~91%)
  1. UICC ステージ II(64~85%)
  1. UICC ステージ III(40~65%)
  1. UICC ステージ IV(8~25%)

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

胆のう癌の確定診断と進展度診断のための検査
  1. 診断確定のための検査と、進展範囲・病期診断および治療方針決定のためにMDCTを行う。
  1. 壁深達度診断や周囲臓器への進展度診断のために超音波内視鏡検査(EUS)を行う。
  1. 閉塞性黄疸症例に対しては、閉塞部位の同定や浸潤範囲の同定などの画像診断とともに、胆道ドレナージによる黄疸に対する治療を行う。内視鏡的(経乳頭的)ドレナージが第1選択である。
○ 胆のう癌を疑った場合、下記の検査を施行する。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

胆道癌診断アルゴリズム
胆道癌治療アルゴリズム
胆のう癌の進行度分類
早期胆のう癌
肝直接浸潤を認める進行胆のう癌
著者校正/監修レビュー済
2016/07/21


  • 腫瘍 の他のコンテンツを見る
詳細ナビ