今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 田妻進 JR広島病院/広島大学

監修: 田妻進 JR広島病院/広島大学

著者校正/監修レビュー済:2024/11/13
参考ガイドライン:
  1. 日本消化器病学会:胆石症診療ガイドライン2021(改訂第3版)
  1. 日本消化器病学会:胆石症診療ガイドライン2016(改訂第2版)
  1. 急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン2018(第3版)(TG18)(2018)
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 今回はガイドラインの改定なく特段の変更はなかった。
  1. 定期レビューを行い、閉塞性黄疸(直接型ビリルビン優位)と診断された症例について追記した。詳細は本文を参照されたい。

概要・推奨   

  1. 胆のう結石とは、胆汁成分が胆のう内で固まったもので(石の形成)、胆のう収縮能低下、腸管機能低下、脂質異常症(特に高トリグリセリド血症)、急激な体重減少、食生活習慣などが関連して生じる。
  1. 男女比は以前は女性優位だったが、近年は男性が多く、特にコレステロール混成石と黒色石が増加している。
  1. コレステロール胆石のリスクファクターとして、5F(40歳以上(Forty)、女性(Female)、肥満(Fatty)、白人(Fair)、多産(Fecund))が挙げられる。さらに脂質異常症、消化管手術歴、ダイエットなどもリスク上昇と関連する。
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  1. 胆のう内に無症状の胆囊結石症に対して胆囊摘出術を施行する意義は少ない。胆囊癌の高危険群では、胆囊摘出術を検討する(推奨度1、OJG)[1][2]
  1. 有症状の胆囊結石症に対しては、腹腔鏡下胆囊摘出術を行うことを推奨する(推奨度1、OJG)[1][2]
  1. 石灰化のないコレステロール胆石には非手術的治療として体外衝撃波砕石術(ESWL) や経口胆石溶解療法があるが、胆のう機能が正常であることが必要であり、近年あまり施行されていない(推奨度2、OJG)[1][2]
  1. 急性胆囊炎合併例には初期治療として十分な輸液と抗菌薬・鎮痛薬の投与を行ったうえで、重症度に応じて臓器サポート・胆囊ドレナージ・早期または待機的腹腔鏡下胆囊摘出術治療を行う(推奨度2、OJ)[1][2][3][4]

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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
田妻進 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:田妻進 : 特に申告事項無し[2024年]

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