急性骨髄性白血病 :トップ    
監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター
後藤明彦 順天堂大学医学部附属順天堂医院 血液内科

概要

疾患のポイント:
  1. 急性骨髄性白血病(Acute Myeloid Leukemia、AML)は、さまざまな遺伝子異常により前駆細胞レベルで腫瘍化したクローンにより骨髄系細胞の成熟、分化が停止し、幼若な骨髄芽球が自律的に増殖する造血器腫瘍である。急性骨髄性白血病は、発症頻度の低い疾患であるが、わが国では最も発症頻度の高い成人の白血病である。成人急性白血病の75~80%を占め、急性リンパ性白血病の約4倍である。高齢者ほど発症率が高くなる。
  1. AMLの発症には、増殖シグナルに関わる遺伝子異常(classⅠ変異)と分化ブロックに関与する遺伝子異常(ClassⅡ変異)の関与が必要であり、近年ではさまざまな遺伝子異常が明らかにされ、治療反応性や予後との関連が注目されている。
  1. 貧血による全身倦怠感、息切れ、動悸、白血球減少による発熱、血小板減少による出血傾向(鼻出血、歯肉出血、血尿、眼底出血など)などの症状がみられる。
 
診断: >詳細情報 
  1. AMLの診断は、以下のプロセスによって行われ、診断後は、WHO分類(2008:2016年改訂)によって病型分類される。
  1. 1:骨髄における白血病細胞の存在(WHO分類では20%以上、FAB分類では30%以上)を確認する。
  1. 2:白血病細胞が骨髄系起源であることを確認する。
  1. 3:白血病細胞の染色体核型・遺伝子変異解析を行う。
  1. AML診断のアルゴリズム:アルゴリズム
  1. 急性骨髄性白血病の多くの症例で白血球増加を認めるが、白血球減少を来す場合(M3、M7など)もある。白血球分画では末梢血の白血球分画で芽球と成熟好中球のみがみられ、その中間の成熟段階の細胞がみられないのが特徴である(白血病裂孔)。
  1. 診断には、骨髄検査が必須である。ライト・ギムザ染色またはメイ・ギムザ染色を行い、芽球の割合を算定するが、骨髄での芽球の比率がFAB分類では30%以上(WHO分類では20%以…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時AMLと診断するための検査
  1. 末梢血の所見(芽球の出現や汎血球減少症)から急性白血病を疑い、確定診断のための検査を行う。具体的には骨髄検査を行い、芽球の比率から急性白血病の診断を確定し、特殊染色やフローサイトメトリー法によって骨髄性であることを確定する。
○ 確定診断には、1)~4)の検査を行い、病型分類のために5)~9)の検査を追加する。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

AML診断のアルゴリズム
WHO分類のためのフローチャート
AMLの標準的な治療フローチャート
体内白血球細胞数と治療効果
抗癌薬の主な副作用
急性白血病のFAB分類
急性白血病のFAB分類と細胞生物学的・臨床的特徴、予後、頻度
JALSGスコアリングシステム
急性骨髄性白血病(骨髄像:ライト・ギムザ染色)
急性骨髄性白血病(骨髄像:ペルオキシダーゼ染色)
著者校正/監修レビュー済
2017/08/31


  • 血液 の他のコンテンツを見る
詳細ナビ