急性リンパ芽球性白血病(ALL) :トップ    
監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター
薄井紀子 東京慈恵会医科大学

概要

疾患のポイント:
  1. 骨髄におけるリンパ系腫瘍細胞が25%以上に認められる場合を急性リンパ芽球性白血病(ALL)と定義する。成人急性白血病の20~25%、小児の75~80%を占めている。なお、実際にはALLとリンパ芽球性リンパ腫の明確な区別がつけにくい場合も多いが、病変が腫瘍性で骨髄や末梢血に明らかな腫瘍細胞を認めない場合をリンパ腫、病変の主座が骨髄や末梢血である場合を白血病とすることが多い。
  1. 自覚症状は、全身倦怠感、易出血性、動悸息切れ、眩暈、易感染性、発熱、盗汗や体重減少を認め、他覚的に皮下出血、 貧血 、全身リンパ節腫脹( リンパ節腫脹 )、肝脾腫を認める。初診時より約6%に白血病細胞の中枢神経(CNS)浸潤を認める。
  1. 前駆B細胞(Precursor B cell、Pre-B)ALL、成熟B細胞ALL(Burkitt-ALL/リンパ腫)、前駆T細胞(Precursor T cell、Pre-T)ALLのサブタイプがある。<図表><図表>
  1. ALLのサブタイプ(新WHO分類):<図表>
  1. ALLのサブタイプとその頻度:<図表>
  1. WHO分類ではBリンパ芽球性白血病/リンパ腫に染色体や遺伝子異常をとり入れた分類が導入された。特に成人ALLの20~26%に認められるフィラデルフィア(Ph)染色体を伴ったPh-ALLは臨床的に予後不良であるが、最近ではイマチニブなどのチロシンキナーゼ阻害薬を用いた化学療法にて治療成績が向上している。
  1. 成人急性白血病の20~25%、小児の75~80%を占めていると推定され、乳幼児期と50歳以降の2つに発症年齢のピークを認めている。
 
診断: >詳細情報 
  1. ALLの特徴は、リンパ芽球(ALL細胞)の増殖であり、リンパ芽球の出現を認めれば、ALLを強く疑う。
  1. 診断には、骨髄検査が必須である。骨髄穿刺による骨髄像の検討によりリンパ芽球を確認すると同時に、骨髄のリンパ芽球比率の診断基準規準(骨髄有核細胞中の25%以上:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の必須検査
  1. 末梢血液検査(末梢血液像)、骨髄検査(骨髄像)は必須の検査であり、さらに白血病に合併する感染症や臓器障害の検索を行う。
○ ALLの診断のために、下記の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

ALL治療の流れと選択肢
ALLの診断法
ALLの予後因子
細胞遺伝学的および分子遺伝学的異常と予後の関係
骨髄所見 弱拡大(x200) May・Giemsa標本
骨髄所見 強拡大(x1000)  May・Giemsa標本
著者校正/監修レビュー済
2016/07/21


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