鉄欠乏性貧血 :トップ    
監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター
猪口孝一 日本医科大学附属病院 血液内科

概要

疾患のポイント:
  1. 鉄欠乏性貧血は最も頻度の高い貧血であり、さまざまな要因から鉄欠乏が進行することにより生ずる小球性低色素性貧血を特徴とする。鉄欠乏性貧血の治療にあたっては、鉄欠乏の原因を明らかにすることが肝要である。
  1. 鉄欠乏性貧血は貧血の約70%を占めており、日常診療で遭遇する疾患である。
  1. 貧血症状(易疲労感、動悸、息切れ、眩暈、異嗜味症、嚥下困難)や、貧血の身体所見(顔色、眼瞼結膜、舌・口角炎、匙状爪、脾腫)を認めることがある。
 
診断: >詳細情報 
  1. 診断のための検査としては、ヘモグロビン、平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球血色素量(MCH)、平均赤血球血色素濃度(MCHC)、血清鉄、不飽和鉄結合能(UIBC)、総鉄結合能(TIBC)、血清フェリチン値を測定し、貧血と貯蔵鉄の欠乏を評価する。
  1. 血清鉄とフェリチンが低下し、TIBCが高値のときに、鉄欠乏状態と診断され、貧血を伴う場合に鉄欠乏性貧血と診断される。
  1. 鉄欠乏性貧血の診断基準:<図表>
  1. 表:鉄剤の適正使用による貧血治療指針改定(第2版)p13より:アルゴリズム

重症度・予後: >詳細情報 
  1. 明確な重症度分類はない。
 
原因疾患の評価:
  1. 鉄欠乏性貧血では原因疾患の検索が重要であり、特に消化管出血、婦人科疾患も念頭に精査する必要がある。
  1. 頻度高い疾患: >詳細情報 
  1. 過多月経、消化管出血、鉄摂取不足、血尿、ヘモグロビン尿、妊娠
  1. 重篤な疾患: >詳細情報 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査オーダー
  1. 鉄欠乏性貧血の診断を確認するとともに、慢性的な出血を来す疾患(消化性潰瘍、大腸癌、子宮筋腫など)を除外するための検査を行う。
  1. 心不全を疑う患者、循環器系の症状を疑う患者には、それぞれ胸部X線、心電図も行う。
○ 診断のために下記の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

表:鉄剤の適正使用による貧血治療指針改定(第2版)p13より
鉄欠乏性貧血の診断基準
食品中の鉄の含有量
鉄の吸収率
鉄欠乏性貧血末梢血塗抹標本
著者校正/監修レビュー済
2017/02/28


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