発作性夜間血色素尿症(PNH) :トップ    
監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター
西村純一1) 金倉 譲2) 1)大阪大学 血液・腫瘍内科 2)大阪大学大学院医学系研究科 血液・腫...

概要

疾患のポイント:
  1. 発作性夜間血色素尿症(paroxysmal nocturnal hemoglobinuria、 PNH)は、phosphatidylinositol glycan-class APIGA)遺伝子に後天的変異を持った造血幹細胞がクローン性に拡大した結果、補体介在性の血管内溶血(クームス陰性)を主徴とする造血幹細胞疾患である。(定義)
  1. 補体介在性の血管内溶血とそれに伴うヘモグロビン尿、 血栓症 、 骨髄不全 を3大症状とする。
  1. 溶血、血栓症、造血不全を特徴とする。PNHの30%は再生不良性貧血の経過中に発症し、再生不良性貧血‐PNH症候群という。溶血に対しては補体阻害薬エクリズマブが効果を示す。
  1. 発作性夜間血色素尿症は、指定難病であり、「溶血所見に基づいた重症度分類」で中等症以上または軽症でも特段の理由がある場合などでは申請し、認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. クームス試験陰性の 溶血性貧血 、ヘモグロビン尿(血尿と間違われることもある)、原因不明の血球減少、原因不明の 血栓症 を認めたときは、PNHを疑う。
  1. 厚生労働省「特発性造血障害に関する調査研究班」の診断基準を示す。
  1. PNHの診断基準(平成25年度改訂):<図表>
  1. 確定診断のための溶血所見としては、血清LDH値上昇、網赤血球増加、間接ビリルビン値上昇、血清ハプトグロビン値低下が参考になる。PNHタイプ赤血球(III型)が1%以上で、血清LDH値が正常上限の1.5倍以上であれば、臨床的PNHと診断してよい。
  1. PNH型血球の検出と定量には、抗CD55および抗CD59モノクローナル抗体またはfluorescent-labeled inactive toxin aerolysin(FLAER)を用いたフローサイトメトリー法が推奨される。 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時溶血所見を評価するための検査
  1. 溶血所見の程度を判断し、血栓症、腎障害など溶血関連症状の有無なども参考に、エクリズマブの適応を判断する。
○ 診断のために以下の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

PNHの病態別治療方針
再生不良性貧血に対する治療指針
PNHの診断基準(平成25年度改訂)
溶血所見に基づいた重症度分類(平成26年度改訂)
著者校正/監修レビュー済
2016/05/27


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