心臓突然死の予防

著者: 池主雅臣 新潟大学 保健学科 検査技術科学専攻

監修: 今井靖 自治医科大学 薬理学講座臨床薬理学部門・内科学講座循環器内科学部門

著者校正/監修レビュー済:2019/02/07

概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. 突然死は「急性の症状が発症した後、1時間以内に突然意識喪失を来す心臓に起因する内因死」と定義される。
  1. 米国では年間約30~40万人が突然死しており、その原因の70~80%は心室頻拍・心室細動とされている。わが国の突然死は年間4~6万人と推定され、同様な頻脈性不整脈が主要な原因と考えられる。
  1. わが国のホルター記録中の突然死調査委員会と八木研究では、ホルター心電図検査中に偶発的に突然死を生じた79症例(50~85歳)を分析して、突然死の原因となった不整脈は頻脈性心室性不整脈が58例(心室細動;34例、心室頻拍から心室細動への移行;19例、Torsades de Pointes;5例)、徐脈からやがて心静止に移行したものが21例みられたと報告している。同様の結果は、最近の132例の研究でも報告されている。 エビデンス 
  1. 心停止の既往は突然死のハイリスクを意味する。 エビデンス 
  1. 心臓突然死の主要な原因は不整脈であり、特に器質的心疾患で心機能が低下した症例では重症不整脈のリスクを評価する必要がある。 エビデンス  エビデンス 
  1. 心停止の既往または心室細動・持続性心室頻拍が確認されている症例の突然死の予防は二次予防となり、植込み型除細動器(ICD)が最も有効な手段である。 エビデンス 
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 下記の症例には専門医を紹介する。
  1. 心停止の既往がある症例、心室細動・持続性心室頻拍が確認されている症例
  1. 器質的心疾患があり、非持続性心室頻拍または多発する心室性期外収縮を認める症例
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

検査オーダーの例
○ 心臓突然死のリスクを疑う場合、1)、2)、3)の検査は標準的検査としてオーダーする。4)の役割は基礎疾患、心機能低下の有無と程度などによって異なり、症例ごとに追加オーダーの必要性を検討する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン
に基づき、改訂を行った。


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