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原発性アルドステロン症

著者: 吉本貴宣 東京都立広尾病院 糖尿病内分泌科

監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ

著者校正/監修レビュー済:2020/04/22
参考ガイドライン:
  1. 日本内分泌学会、日本内分泌外科学会編:わが国の原発性アルドステロン症の診療に関するコンセンサス・ステートメント
  1. 日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会編:高血圧治療ガイドライン2019

概要・推奨  

  1. 国内外多施設からの報告より原発性アルドステロン症PAの罹患率は高血圧の約10%であり、高血圧ではPAの鑑別を考慮して診療にあたるべきである(推奨度1)
  1. PAは年齢、性別、罹病期間、血圧レベルが同程度の本態性高血圧と比較して、脳卒中、心筋梗塞、心肥大、不整脈、腎障害を高率に合併することから、早期に診断し治療することが重要である(推奨度1)
  1. ①中等症以上の高血圧JSH2019でII度以上)、②治療抵抗性高血圧、③低カリウム血症を伴う高血圧(利尿薬誘発性も含む)、④高血圧を伴う副腎偶発腫瘍、⑤40歳以下の脳血管障害既往例、⑥若年者の高血圧、⑦睡眠時無呼吸を伴う高血圧、はPA罹患のハイリスク群である(推奨度2)
  1. PAを疑う症例にはPAC(pg/mL)/PRA(ng/mL/時)比(ARR)> 200かつPAC> 120 pg/mLを用いたPAスクリーニングを積極的に適用する。ただしPAC120 pg/mLでもPAは完全には否定できない点に留意する(推奨度1)
  1. PAスクリーニング検査陽性例では機能確認検査を施行し診断を確定する。実施の容易さ、安全面からまずカプトプリル試験の実施が推奨される。スクリーニング陽性例で少なくとも1つの機能確認検査が陽性なら本症と診断できる(推奨度1)
  1. PAの診断のついた患者はすべて副腎CT検査を施行する。副腎癌、転移性腫瘍などほかの副腎疾患の鑑別、AVS施行時での右副腎静脈の位置の確認に有用である。ただし、CT単独でPAの部位診断を行ってはならない(推奨度1)
  1. PA診断がついた症例で、手術療法が考慮され患者本人に手術希望がある例では、AVSを施行してPAのアルドステロン過剰産生部位が片側性か両側性を決定し、手術治療の適応を決定する。その際はAVSの経験・実績が豊富な施設での実施が望ましい(推奨度1)
  1. 片側副腎病変によりアルドステロン過剰産生と部位診断されたPA症例は、腹腔鏡下内視鏡的副腎摘出術の適応となる。片側性と診断されても手術不能な場合や患者が手術を望まない場合は、抗アルドステロン薬を主体…
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)の改訂に伴い、記載事項を刷新した。
  1. 最新の臨床研究文献情報に基づき、疫学、薬物治療の記載を一部加筆修正した。
  1. 新規抗アルドステロン薬エサキセレノンについて加筆した。


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