原発性アルドステロン症 :トップ    
監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ
吉本貴宣 東京医科歯科大学 分子内分泌代謝学

概要

疾患のポイント:
  1. 原発性アルドステロン症(PA)とは、副腎からのアルドステロンの自律的過剰産生により、高血圧などの症状を来す疾患である。
  1. 高血圧の約5~10%、治療抵抗性高血圧の20%に認める疾患である。治癒可能な二次性高血圧であり診断がきわめて重要である。 エビデンス 
  1. ①中等症以上の高血圧(JSH2014でII度以上)、②治療抵抗性高血圧、③低カリウム血症を伴う高血圧、④高血圧を伴う副腎偶発腫瘍、⑤40歳以下の脳血管障害既往例、⑥若年者の高血圧は、PA罹患のハイリスク群である。
 
スクリーニング:
  1. 高血圧全例、特に上記のハイリスク群は血漿アルドステロン濃度血漿レニン活性比を測定し、PAスクリーニングを行うことが望ましい。低カリウム血症は有名な所見ではあるが、頻度は約25%であり、スクリーニングとしては十分でない。以下の所見を認めた場合には追加の評価を検討する。
  1. 血漿アルドステロン濃度血漿レニン活性比(ARR)>200かつPAC> 120 pg/mL
  1. ※午前中、安静臥床30分後(難しければ坐位15分後)の採血が推奨される。β遮断薬・抗アルドステロン薬・利尿薬の内服時はPRA、PACに影響の少ないCa拮抗薬・α遮断薬に変更して検査すべきである(β遮断薬は2週間前から、抗アルドステロン薬・利尿薬は6週間前から中止する)。
  1. PAC≦ 120 pg/mLでもPAは完全には否定できない点に留意する。
  1. 原発性アルドステロン症診断のアルゴリズム:アルゴリズム
 
診断:  >詳細情報 
  1. スクリーニング陽性例は、内分泌・高血圧専門医へ紹介すべきである。
  1. ARR陽性例では機能確認検査を施行し診断を確定する。実施の容易さ、安全面からまずカプトプリル試験の実施が推奨される。PAスクリーニング陽性例で少なくとも1つの機能確認検査が陽性なら本症と診断できる。 エビデンス 
  1. 内分泌学的にPAの診断が確定した場合、副腎CT検査を施行し、副腎癌、転移性腫瘍などほかの副腎疾患の鑑別、AVS施行時での右…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査オーダー例
  1. ARRおよびPACによるPAスクリーニングを施行する。PRA、PACは採血条件(時間、姿勢、安静度、内服薬)に影響を受けることから測定条件に留意する。
○ PAを疑う高血圧患者に対し、以下の項目を採血する(可能なら30分安静臥床後採血、あるいは座位15分後採血)。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

原発性アルドステロン症診断のアルゴリズム
PAにおける副腎CT画像
著者校正/監修レビュー済
2017/05/31


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