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褐色細胞腫

著者: 方波見卓行 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院

監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ

著者校正/監修レビュー済:2020/04/22
参考ガイドライン:
  1. 日本内分泌学会:褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2018
  1. 米国内分泌学会:褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン
  1. 欧州内分泌学会:褐色細胞腫・パラガングリオーマ術後の長期経過観察に関する診療ガイドライン

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概要・推奨  

  1. わが国における褐色細胞腫の疫学、特に悪性の頻度について:副腎性、副腎外発生とも悪性の可能性があり、特に悪性の頻度の高い副腎外発生ではより一層の注意深い経過観察が推奨される(推奨度1)。
  1. 褐色細胞腫の生化学診断法:わが国でも血中遊離メタネフリン(MN)分画測定の保険適用が得られ、血中遊離NM分画または尿中MN分画のいずれかの測定が推奨される(推奨度1)。
  1. 褐色細胞腫でのヨード造影検査について:現在汎用されている非イオン性・低浸透圧性造影剤であればカテコラミンの上昇はないとの報告もあるが、添付文書上は褐色細胞腫に対するヨード造影剤使用は原則禁忌である(推奨度3)。
  1. 局在診断のためのCT、MRIの撮像部位:褐色細胞腫の生化学的診断後、腫瘍の局在診断のため画像検査を行う。本症では頭部~骨盤部の範囲に発生する可能性はあるが、発生頻度を鑑みると腹部と骨盤部のCT、MRI検査が最初に推奨される(推奨度1)。
  1. 褐色細胞腫での123I-MIBGの有用性:褐色細胞腫における123I-MIBGの診断感度と特異度はいずれも90%以上で、本検査の有用性が再確認された。褐色細胞腫の局在診断にMIBG検査の実施が推奨される(推奨度1)。
  1. 褐色細胞腫での18F-FDG PETの有用性:FDG-PETは褐色細胞腫に特異的な検査ではないが、MIBGよりも空間分解能が高く小病変の検出に優れる。FDG PETはMIBGと相補性のある検査で、MIBG陰性例、悪性例の転移巣検索などでの実施が推奨される(推奨度1)。
  1. α受容体遮断薬の有用性:α受容体遮断薬は褐色細胞腫患者の血圧・心拍数上昇、循環血漿量低下を改善し、周術期の合併症と死亡を減少させる。α受容体遮断薬の術前投与は必須で、その際の目標血圧は報告により異なるが可能な限り正常化とするのがよい(推奨度1)。
  1. 確定診断が得られれば、術前の高血圧・頻脈の治療を開始し、原則可及的速やかに腫瘍を切除する。例外(低血圧、低血圧症状の頻発)を除き、術前にα遮断薬を主体とする降圧療法を中止することはない(推奨度1)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、最近保険適用が得られた血中遊離メタネフリン分画測定、メチロシンを主体に加筆修正を行った。 

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