高LDLコレステロール血症 :トップ    
監修: 野田光彦 埼玉医科大学
井上郁夫 埼玉医科大学 内分泌・糖尿病内科

概要

疾患のポイント:
  1. 高LDLコレステロール(LDL-C)血症とは、血清中のLDL-Cが高値を示す病態であり、動脈硬化症の最も重要な危険因子の1つである。
  1. 日本人で総コレステロール値が220mg/dL(LDL-C:140mg/dL相当)を超えている頻度は男性で24%、女性で34%以上である(平成26年国民健康・栄養調査報告)。
 
診断: >詳細情報 
  1. 動脈硬化性疾患予防ガイドラインでは、LDL-C値140mg/dL以上を高LDL-C血症と規定しており、この値を超える値を示す場合は高LDLコレステロール血症の診断となる(ただし、これは治療基準ではないことに注意が必要である)。
  1. なお、LDL-C値は、空腹時血清で総コレステロール(TC)値、HDLコレステロール(HDL-C)値、トリグリセライド(TG)値を測定し、Friedewaldの式で計算することが一般的である。ただしTG値が400mg/dL以上の場合には、この式は使用できないため、nonHDL-Cをもとに治療を決定する。
  1. Friedewaldの式:LDLコレステロール=総コレステロール - HDLコレステロール-トリグリセライド /5
  1. 空腹時採血ができない場合やTGが高値の場合でFriedewaldの式を用いることができない場合は、nonHDL-C(TC-HDL-C)を用いる。nonHDL-CはLDL-Cより約30mg/dL高値を示す。直接測定法でLDL-Cを求めることも可能だが、TG高値の場合などでは直接測定法は信頼性が乏しいことを念頭に置き、nonHDL-Cを用いる。
  1. ACC/AHAガイドラインは、スタチン系薬剤のみがエビデンスのある薬剤であるとの見解から、LDL-C低下率に基づいた治療指針である。しかしながら、患者のアドヒアランスを考慮すると、絶対的なLDL-Cの管理目標値を設定する方が実際的である。
 
二次性の高コレステロール血症:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

治療例
  1. 高LDL-C血症治療の第1選択薬はスタチン系薬剤である。目標値と、薬剤投与によって得られるコレステロールの低下の効果の予想を評価して適切な力価の薬剤加療を決定する。
  1. スタチン系薬剤が使用しにくい状況(妊娠の可能性がある女性、小児など)ではレジンであるコレスチミド(コレバイン)やコレステロールトランスポーター阻害薬であるエゼチミブ(ゼチーア)も考慮する。
○ 高LDL-C血症治療の第1選択薬として、下記の1)-6)から適切な力価の薬剤を1つを選択して用いる。スタチン系薬剤が使用しにくい状況では、7)8)のいずれかを用いる。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

LDL-C管理目標設定のためのフローチャート
吹田スコアによる冠動脈疾患発症予測モデル
リスク区分別脂質管理目標値
3%PAGE法(リポフォーAS)による濃度図
著者校正/監修レビュー済
2018/02/28


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