高中性脂肪(トリグリセライド)血症

著者: 辻本哲郎 国立国際医療研究センター病院 糖尿病内分泌代謝科

監修: 野田光彦 国際医療福祉大学市川病院 糖尿病・代謝・内分泌内科

著者校正/監修レビュー済:2019/10/26
参考ガイドライン:
日本動脈硬化学会編 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版. 日本動脈硬化学会, 2017

概要・推奨  

  1. 高TG血症は検証の余地が残るものの、動脈硬化性疾患、特に冠動脈疾患と関連していることが数多く報告されている。
  1. 高TG血症は、動脈硬化に関連する他の危険因子を同時に伴うことが多く、十分に評価し適宜対応する(推奨度1)。
  1. TG値≧500mg/dlの著明な高TG血症の場合は、動脈硬化以外にも急性膵炎の発症に注意して診療にあたる必要がある(推奨度1)。
  1. 生活習慣の改善が高TG血症治療の基本であり、最も重要なポイントである(推奨度1)。
  1. スタチンは動脈硬化性疾患の発症・進展予防に対し多くのエビデンスが存在し、TG値の低下作用も認めることから、積極的に使用を検討すべきである。LDL-C値が管理目標値に達しTG値の管理が不十分なら、EPA製剤やニコチン酸製剤の併用も検討する(推奨度1)。
  1. スタチンとフィブラート系薬剤の併用に対する原則禁忌は解除されたが、腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用する(推奨度1)。
  1. フィブラート系薬剤はTGを低下させる効果において薬物治療で最も強いが、冠動脈疾患に対する効果は確立していない。
  1. 詳細に問診することで患者さんの併存疾患、使用中の薬剤、生活習慣等を把握し改善すべき点があればその点を積極的に指導することが改善のポイントである。薬物治療にこだわり、続発性(二次性)の原因に対する精査加療や生活習慣の改善を疎かにすることは多くの問題を残すことになり推奨できない。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(変更なし)。 


ページ上部に戻る

疫学、診断、治療、予後、それらのエビデンス等をご覧になりたい場合には、
トライアル登録またはご契約へ
  • 代謝 の他のコンテンツを見る