僧帽弁閉鎖不全症(含む僧帽弁逸脱症)

著者: 中谷 敏 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 機能診断科学講座超音波医学

監修: 伊藤浩 岡山大学循環器内科

著者校正/監修レビュー済:2018/02/28

概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. 僧帽弁閉鎖不全症とは、僧帽弁複合体に障害が起き、弁尖間の接合が阻害されることにより僧帽弁逆流が生じる状態である。
  1. 高度の僧帽弁閉鎖不全症では、肺高血圧を惹き起こし、肺うっ血や運動時息切れを生じることになる。
  1. 次いで、肺高血圧は、右心系への圧負荷によって三尖弁逆流を起こし、上・下大静脈拡張を生じ、肝腫大、下腿浮腫を来す。
  1. 左房拡大は 心房細動 を惹き起こすこともある。
 
診断: >詳細情報 
  1. 聴診で収縮期雑音を聴取すれば、僧帽弁閉鎖不全症を考える。
  1. 確定診断は、心エコー図検査で僧帽弁の弁尖閉鎖障害とカラードプラ法による逆流シグナルの確認により行う。
  1. テザリングのカラードプラー・エコー像:<図表>
  1. 僧帽弁逸脱症(MVP)に伴う僧帽弁逆流(MR)のエコー像:<図表>

重症度・予後: >詳細情報 
  1. 症状の有無、程度、および心エコー図検査で評価された重症度、肺高血圧の程度で判断する。
  1. 僧帽弁逆流の重症度評価:<図表>
  1. 僧帽弁閉鎖不全症の原因は、リウマチ性、機能性・虚血性(tethering)、感染、先天性異常などいろいろあるが、昨今最も多い原因は、変性(粘液腫様変性)に基づく弁尖逸脱である。多くの腱索断裂も、変性に伴うものと思われる。
 
治療: …
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

僧帽弁狭窄閉鎖不全症初診時の第1選択検査例
  1. 僧帽弁狭窄閉鎖不全症の存在診断、重症度評価に必須である。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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