全身性エリテマトーデス腎障害

著者: 久保かなえ 東京都健康長寿医療センター膠原病・リウマチ科/東京大学医学部附属病院 アレルギー・リウマチ内科

監修: 上阪等 千葉西総合病院 膠原病リウマチ内科

著者校正/監修レビュー済:2020/07/03
参考ガイドライン:
  1. 全身性エリテマトーデス(SLE)の診療ガイドライン2019
編集:厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業 自己免疫疾患に関する調査研究班、日本リウマチ学会
  1. 2019 update of the EULAR recommendations for the management of systemic lupus erythematosus.
Ann Rheum Dis. 2019 Jun;78(6):736-745. PMID: 30926722
  1. American College of Rheumatology guidelines for screening, treatment, and management of lupus nephritis. Arthritis Care Res (Hoboken). 2012 Jun;64(6):797-808. PMID:22556106
  1. Joint European League Against Rheumatism and European Renal Association-European Dialysis and Transplant Association (EULAR/ERA-EDTA) recommendations for the management of adult and paediatric lupus nephritis. Ann Rheum Dis. 2012 Nov;71(11):1771-82. PMID: 22851469
  1. KDIGO clinical practice guideline for glomerulonephritis. Chapter 12: Lupus nephritis.
Kidney Int Supplements 2012 June;2(2):221-32.
  1. EULAR recommendations for women's health and the management of family planning, assisted reproduction, pregnancy and menopause in patients with systemic lupus erythematosus and/or antiphospholipid syndrome.
Ann Rheum Dis. 2017 Mar;76(3):476-485. PMID: 27457513
  1. 日本リウマチ学会、日本皮膚科学会による皮膚エリテマトーデスおよび全身性エリテマトーデスに対するヒドロキシクロロキン使用のための簡易ガイドライン(2015.10.20版)
  1. 日本眼科学会によるヒドロキシクロロキン適正使用のための手引き(2016.6.10版)

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概要・推奨  

  1. SLEで尿所見異常や進行性腎機能障害を認めた場合にはループス腎炎を疑い、禁忌がない限り積極的に腎生検施行を考慮する(推奨度1
  1. III型、IV型ループス腎炎に対する寛解導入療法では、高用量ステロイド薬に加えシクロホスファミド(CPA)またはミコフェノール酸モフェチル(MMF)を併用する(推奨度1)
  1. 全身性エリテマトーデスの診療ガイドラインおよびACR、EULAR/ERA-EDTA、KDIGOのループス腎炎ガイドラインを参考に、検査や治療方針を検討する(推奨度1)
  1. V型ループス腎炎で特にネフローゼ症候群を呈する場合には、ステロイド薬にMMFまたはCPAまたはカルシニューリン阻害薬の併用を検討する(推奨度1)
  1. CPAで寛解を達成した場合には、長期投与によるCPAの毒性を勘案し、寛解を維持し再燃を予防するために免疫抑制薬をアザチオプリン(AZA)またはMMFに変更する(推奨度1)
  1. 蛋白尿が持続する症例、高血圧のある症例に対してはACE阻害薬またはARBを投与する(推奨度1)
  1. SLEには高率に抗リン脂質抗体を認める。抗リン脂質抗体症候群単独で、またはループス腎炎と合併してSLEの腎障害の原因となり得る。SLEでは抗リン脂質抗体が関与した血管障害の合併にも留意し、抗凝固療法の適応を検討する(推奨度1)
  1. ループス腎炎患者は計画的妊娠が必要である。妊娠女性のループス腎炎に対しては、母体のみならず胎児への影響を考慮した治療方針を立てる(推奨度1)
  1. ループス腎炎は慢性腎臓病(chronic kidney disease、CKD)であり、CKDガイドラインおよび全身性エリテマトーデスの診療ガイドラインを参考にして生活指導(食事療法、体重管理、禁煙)、降圧療法、脂質異常症や糖尿病に対する治療などを行う(推奨度1)
  1. ループス腎炎に対する血漿交換は標準的治療ではないが、微小血管障害(thrombotic microangiopathy、TMA)を呈する場合には導入を検討する(推奨度3)
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. ガイドラインに基づき確認を行った。
  1. SLE分類基準およびループス腎炎の腎生検分類の改訂について追加記載した。

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