• 循環器 の他のコンテンツを見る
肥大型心筋症

著者: 朝倉正紀1) 兵庫医科大学 循環器内科

著者: 北風政史2) 国立循環器病研究センター 心臓血管内科

監修: 伊藤浩 岡山大学循環器内科

著者校正/監修レビュー済:2020/03/12
参考ガイドライン:
日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン:心筋症診療ガイドライン(2018年改訂版)

概要・推奨  

  1. 突然死の家族歴がある若年発症のHCM患者では、突然死のリスク評価を行うことが勧められる(推奨度1
  1. 肥大型心筋症は、サルコメアを構成する蛋白の遺伝子異常によって生じる。若年者では、常染色体優性遺伝の家族内発症がみられることが多く、家族を含めたスクリーニング検査や遺伝カウンセリングを行うことが強く勧められる(推奨度1)
  1. 肥大型心筋症は、自覚症状のない症例では、健診で発見されることが多い。聴診での音や駆出性収縮期雑音を認める際には、肥大型心筋症を疑い、心電図や心臓超音波検査を行うことが勧められる(推奨度1)
  1. 聴診や心電図所見により肥大型心筋症が疑われる症例では、心臓超音波検査を行うことが強く推奨される(推奨度1)
  1. 肥大型心筋症の心電図所見は特異的なものはないが、75~95%の症例で異常Q波、ST-T変化、陰性T波、左室高電位などの異常がみられ、心電図検査は感度が高くスクリーニングに有用である(推奨度1)
  1. 左室流出路狭窄は、肥大型心筋症の25~30%に認められる。安静時または負荷後に左室流出路圧較差が50mmHgを超え、NYHA の心不全症状を認める症例は予後が悪いため、薬物治療や外科治療を行うことが勧められる(推奨度1)
  1. 閉塞性肥大型心筋症患者において、安静時または負荷時に左室流出路圧較差が50mmHgを超え、薬物療法でもコントロールができない場合、外科的治療(中隔心筋切除術)が推奨される(推奨度2)
  1. 肥大型心筋症では、約3%の症例で拡張相への移行がみられる。拡張相肥大型心筋症は予後が悪いため、定期的な心臓超音波検査にて、拡張相への移行に注意することが勧められる(推奨度1)
  1. 閉塞性肥大型心筋症(HOCM)で、労作時の息切れ、動悸、胸部不快感などの症状を伴う場合、薬物療法の開始が勧められる(推奨度1)
  1. 肥大型心筋症患者では突然死を予防するため、診断時や経過中に危険因子の評価を行うことが重要である(推奨度1)
  1. 症状や突然死のリスクがない肥大型心筋症患者では、特に治療の必要はないが、年1回の心電図検査や心臓超音…
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント
  1. 心筋症診療ガイドライン(2018年改訂版)に基づき、診断や治療、アルゴリズムの修正を行った。


ページ上部に戻る


エルゼビアは医療の最前線にいらっしゃる
すべての医療従事者の皆様に敬意を表します。
人々の健康を守っていただき、ありがとうございます。