アルコール性心筋症 :トップ    
監修: 永井良三 自治医科大学
朝倉正紀1) 北風政史2) 1)兵庫医科大学 循環器内科 2)国立循環器病研究センター 心臓血管内...

概要

疾患のポイント:
  1. アルコール性心筋症は、アルコールの過剰摂取により、拡張型心筋症を呈する疾患である。
  1. 拡張型心筋様の心不全患者を診察し、アルコール大量飲酒の病歴を聴取した場合に、原因疾患として想起する。
 
診断: >詳細情報 (診断アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 拡張型心筋症様の所見を呈するかを診断する。( 拡張型心筋症 )
  1. 拡張型心筋症の重症度と同様に、心不全症状、心機能、血中BNPレベルなどを用いて重症度を判断する。( 拡張型心筋症 )
 
治療: >詳細情報 
  1. 治療の基本は、飲酒を禁ずることである。
  1. 禁酒で心不全が改善しない場合には、アルコール性心筋症の可能性を再検討し、拡張型心筋症に対する積極的な加療を行う。
  1. 心不全症状が強ければ、拡張型心筋症に沿った心不全症状の治療を行う(利尿薬、ACE阻害薬、β遮断薬、アルドステロン拮抗薬など)( 拡張型心筋症 )。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 飲酒の過剰摂取を伴う心不全患者を認めた場合には、循環器専門医に紹介する。
 
臨床のポイント:
  1. アルコールの過剰摂取により、拡張型心筋症を呈する疾患である。
  1. 相対的にチアミン欠乏を来し、高拍出性心不全を生じることもある。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 拡張型心筋症の心不全患者を診察し、アルコール大量飲酒の病歴を聴取した場合に、原因疾患として想起する。
  1. アルコール性以外の二次性心筋症の可能性を否定するよう試みる。
○ 1)により評価する。鑑別に迷うときは2)や3)を行う。最終診断には4)を行うこともある。
1)
心エコー  エビデンス  エビデンス 
2)
心臓MRI(遅延造影、T2強調画像)
3)
心臓カテーテル検査
4)
心筋生検(心臓カテーテルによる)

アルコール性心筋症の治療例
  1. 禁酒が最も重要。治療的診断にも有用である。その他は、拡張型心筋症の治療に準ずる。
○ アルコール多飲によると思われる心筋障害を疑う場合、禁酒による心不全改善を検討する。
1)
禁酒  エビデンス 

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
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アルコール性心筋症への診断の流れ
著者校正/監修レビュー済
2016/05/27