男性不妊 :トップ    
監修: 松田公志 関西医科大学 泌尿器科学教室
松田公志 関西医科大学 泌尿器科学教室

概要

疾患のポイント:
  1. 男性不妊とは、男性側に何らかの原因を認める不妊症である。
  1. 通常、1排卵周期に妊娠する確率は15%、1年後に挙児を得られないのは15%になる。挙児を希望して1年以上妊娠が得られない場合、不妊症として検査を行う。
  1. 不妊症カップルで男性側に何らかの原因があるのは約半数で、そのうち半数は女性側にも異常が指摘される。
  1. 男性不妊症の診療では、女性側の年齢、妊孕力を考慮して検査、治療を選択しなければならない。
 
原因の評価:
  1. 男性不妊症の原因には、精子形成障害、通過障害などの精路の異常、勃起射精障害などの性機能障害がある。その多数を占める精子形成障害は、原因不明のことが多い。なお、正常下限は1500万/mL、それ以下は乏精子症、ほとんど精子のないものは無精子症といわれる。
  1. 男性不妊症の検査は、診察とともに、適切に実施された精液検査、必要に応じて内分泌検査、染色体検査、遺伝子検査などを行う。
  1. 男性不妊症では染色体異常の頻度は高く、無精子症ではKlinefelter症候群を中心に性染色体異常が多く10%以上、高度乏精子症では常染色体転座などが主で3~5%である。 エビデンス 
  1. 乏精子症の診断手順:アルゴリズム
  1. 無精子症の診断手順:アルゴリズム
 
治療:
  1. 男性不妊症の治療は、精索静脈瘤手術、精路閉塞に対する再建術、勃起障害や射精障害に対する薬物療法などがあるが、検査結果によって、体外受精などの補助生殖技術も適切に選択することになる。
  1. 疾患の治療:
  1. 精索静脈瘤:
  1. 明瞭な精索静脈瘤がある場合、精索静脈瘤手術によって、50~70%の患者で精子濃度や運動率が改善する。自然妊娠率を上げるかどうかは不明であるが、精子濃度や運動率を改善する他の方法がない現状では、精索静脈瘤があれば手術が推奨される。 エビデンス 
  2. <…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の対応と特に大事な検査例
  1. 精液検査を適切に行う。
  1. 必要に応じて、内分泌検査、染色体検査、遺伝子検査を行う。
○ 1)を行い、乏精子か精液所見に異常が認めない場合は、2)~5)を評価する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

乏精子症の診断手順
無精子症の診断手順
著者校正/監修レビュー済
2018/07/04

改訂のポイント:
  1. 最新のエビデンスに基づき、精索静脈瘤手術の術式について改訂を行った。


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