うつ病 :トップ    
監修: 上島国利 昭和大学
尾鷲登志美 牧田総合病院 精神科

概要

疾患のポイント:
  1. うつ病とは、ほとんど毎日の抑うつ気分、興味、喜びの著しい減退などの症状が2週間以上継続することを特徴とする精神科疾患である。
  1. 疫学研究では、プライマリケア医を受診する患者の5~25%がうつ病圏であるといわれる。
  1. うつ病の代表的な症状として、1)ほとんど毎日の抑うつ気分、2)興味、喜びの著しい減退、3)著しい体重減少、あるいは体重増加、4)睡眠障害、5)精神運動性の焦燥または制止、6)易疲労性、気力の減退、7)無価値感、不適切な罪責感、8)思考力や集中力の減退、9)自殺念慮、自殺企図――が挙げられる。米国精神医学会の診断マニュアル(DSM-5)によれば、これらのうち5つ以上が2週間以上存在し、そのうち少なくとも1つは、1)または2)である場合に、うつ病と診断される。
 
診断: >詳細情報 
  1. DSM-5のマニュアルに沿って診断する(上記)。
  1. 適応障害、軽躁・躁病、甲状腺機能障害などの身体疾患および薬剤や認知症、低活動性せん妄、アルコール誘発性を除外する。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 自身および家族に自殺企図歴がある場合、自殺の実行や準備をほのめかす、アルコール依存症の併存、職業および経済的困難を伴う場合は自殺リスクが高い。
 
治療: >詳細情報 
  1. まず、自殺企図などを評価し、精神科にすぐに紹介するべきか、そうでないかを決定する。  >詳細情報 
  1. 軽症の場合は、治療アルゴリズムに沿って加療を決定する。通常、選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)に、症例に応じてベンゾジアゼピン系薬物を併用する。通常、寛解後6カ月以上の継続療法を行う。
  1. うつ病/大うつ病(軽症・中等症)の薬物治療アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 発病以前の機能まで回復して6カ月以上経過した初回エピソードの場合、薬剤を数カ月かけて漸減、中止してよい(回復患者でも断薬すると、10~15%は8週以内に再発する)。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査
  1. まず、すぐに専門医(精神科)に紹介するべきか、そうでないかを決定する。 >詳細情報 
  1. うつ病の診断の際には、甲状腺機能障害などの身体疾患および薬剤や、アルコール誘発性によるうつ状態を除外する。
  1. 薬物治療を始める前に心電図を確認する。
  1. 検査ではないが、自殺のリスクを評価することが大事である。
○ 1)2)7)のルーチン検査に追加し、3)4)5)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

うつ病/大うつ病(軽症・中等症)の薬物治療アルゴリズム
悲しむ老人
メランコリア
著者校正/監修レビュー済
2017/10/31


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