紫斑病性腎炎 :トップ    
監修: 木村健二郎 地域医療機能推進機構 東京高輪病院
佐々木彰 福島県立医科大学 臨床研究イノベーションセンター

概要

疾患のポイント:
  1. 紫斑病性腎炎は、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(Henoch–Schönlein purpura 、HSP)の一症状としてみられる腎炎である。なお、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病とは、免疫学的反応に起因する全身性の小血管炎である。
  1. HSPの4徴として、紫斑をはじめとした皮膚症状、腹部症状、関節症状、腎障害がある。
  1. このうち、腎障害は、単独血尿程度から、蛋白尿を認めるもの、急性腎炎・ネフローゼを認めるものまでその程度はさまざまである。
  1. 紫斑病性腎炎は、指定難病であり、国際小児腎臓病研究班(ISKDC)による紫斑病性腎炎の組織分類でGradeIIIb以上の場合などでは、申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年7月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. 疾患の診断は、HSPの診断と、腎障害の診断に分けられる。
  1. HSPは、主に下腿を中心とした紫斑の存在、同部位の皮膚生検上、leukocytoclastic vasculitisの所見と、IgAの沈着を認めることから診断される。
  1. HSPでみられる紫斑と免疫蛍光顕微鏡写真:<図表>
  1. 腎症は、さまざまな程度の血尿・蛋白尿といった尿検査異常、クレアチニン値の上昇などからその存在が疑われ、最終的には腎生検によるメサンギウム領域へのIgAの沈着、主に細胞性半月体の存在などから診断される。
  1. 補体は正常あるいは高値のことが多く溶連菌感染後急性腎炎との鑑別に有用である(溶連菌感染後急性腎炎では、低下することが多い)。
  1. 臨床的に紫斑が認められなければIgA腎症と診断される。皮疹の確定診断は皮膚生検による。
  1. HSPの長期予後:<図表>
  1. 典型的症例における腎生検と免疫染色:<図表>
 
重症度・予後: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

腎炎の程度を評価するための評価例
  1. 腎機能および蛋白尿の程度を測定し、腎予後の推定、腎生検の要否を決定する。
○ 腎機能の程度を評価するために1)を、腎障害の程度を評価するために2)をすべての患者に施行する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

紫斑病性腎炎における治療の選択
HSPでみられる紫斑と免疫蛍光顕微鏡写真
国際小児腎臓病研究班(ISKDC)による腎生検の組織学的重症度
著者校正/監修レビュー済
2016/11/30


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