心雑音(先天性心疾患) :トップ    
監修: 永井良三 自治医科大学
高階經和 高階国際クリニック

概要

所見のポイント:
  1. 先天性心疾患の発生率は、1,000人の正常分娩中、約5~7人である。
  1. 左右短絡病変として心室中隔欠損( エビデンス )が最も多く、全先天性疾患の20%を占め、心房中隔欠損( エビデンス )は7~13%で男女比は1:2で女子に多くみられる。動脈管開存( エビデンス )は5~10%を占め、男女比は1:3で女子に多くみられる。
  1. 心雑音とは、心音より長いノイズをいう。心房中隔欠損(<図表>)、心室中隔欠損(<図表>)、動脈管開存(<図表>)はいずれも左右短絡のため、肺血流が増大するが、短絡量の少ない症例では乳児の発育状態は正常である。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 全身性チアノーゼが新生児期にみられた場合は、大血管転位など複雑な心奇形があると考えられる。これに伴い、心不全を併発している場合は即入院治療が必要となる。
 
診断へのアプローチ:
  1. 狭窄性病変として肺動脈弁狭窄(12%:弁上部、弁下部)と比較的多い。次にファロー四徴(10%:<図表>)、大動脈弁狭窄(3~6%:弁上部、弁下部)、大動脈縮窄(8~10%:男子は女子の2倍である)。大動脈離断は、新生児期に重症心不全を来す疾患のうち多いものである。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

チアノーゼを来す乳幼児(先天性心疾患の場合)
  1. 先天性心疾患の発症率は、1,000人の内、5~7人であり、多くは小児科で早期に発見され、外科的に治療されるケースが多い。
  1. なかでもファロー四徴、心室中隔欠損、心房中隔欠損、動脈管開存などが比較的よくみられる代表的な疾患であるが、学童期までに外科的治療を必要とする。 
  1. 新生児期より全身性チアノーゼを来すのは、重症心内畸形が疑われ、即入院が必要となる。乳児期においても「チアノーゼ発作」をみるのはファロー四徴が考えられ、即入院が必要である。
  1. 臨床的アプローチとしては、まずチアノーゼの有無を確認する。また心音図をとり、心雑音の種類を評価する。心エコー、胸部X線をとり必要に応じMRICTスキャン検査を行う。心内畸型の有無と肺うっ血の有無を確認する。通常入院を必要とする。
○ チアノーゼを来す乳幼児では1)~5)を行う。

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(詳細はこちらを参照)

心雑音の種類
心房中隔欠損の血行動態および心雑音イラスト
心室中隔欠損の血行動態および心雑音イラスト
ファロー四徴の血行動態および心雑音イラスト
動脈管開存の血行動態および心雑音イラスト
心音疑似法(cardiophonetics)
著者校正/監修レビュー済
2017/12/25


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