今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 瀧山嘉久 山梨大学名誉教授/笛吹中央病院

監修: 永山正雄 国際医療福祉大学医学部・成田病院 脳神経内科、集中治療部

著者校正/監修レビュー済:2025/05/14
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. COVID-19による運動失調と多発性硬化症の疾患修飾薬についてupdateを行なった。

概要・推奨   

  1. 多発性硬化症の急性増悪では副腎皮質ステロイドによる治療を行うことを推奨する(推奨度1)
  1. 視神経脊髄炎においては急性増悪期に副腎皮質ステロイド薬による治療を行うことを推奨する (推奨度1)
  1. 視神経脊髄炎の再発予防に副腎皮質ステロイド薬は有効である (推奨度1)
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病態・疫学・診察 

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 急性運動失調とは、急性に起こる協調運動障害を指す。運動失調は障害部位により、小脳性、脊髄性、前庭性、大脳性に分けられる(アルゴリズム[1][2]。発病率は不明である。
  1. 原因疾患は多岐にわたる。小脳性運動失調では、小脳炎、脳幹脳炎(ビッカースタッフ型を含む)、感染後脳症、ウェルニッケ脳症、橋本脳症(参照:橋本病)、HIV感染症、フィッシャー症候群(参照:ギラン・バレー症候群)、多発性硬化症、抗アクアポリン4抗体関連疾患、急性散在性脳脊髄炎、周期性失調症、傍腫瘍性神経症候群、プリオン病、 脳血管障害 、アルコールや抗てんかん薬(参照: てんかん )など薬剤による中毒、Superficial siderosisなどが鑑別疾患となる[2][3][4][5][6][7][8][9]<図表><図表><図表><図表><図表>
  1. 小児の急性小脳性運動失調症は、水痘、ムンプス、ポリオなどの感染症に引き続いて起こることが多い[10]
  1. COVID-19による小脳炎[11]、フィッシャー症候群[12]が報告されている。
  1. 孤発性Creutzfeldt-Jakob病の失調型やGerstmann-Sträussler-Scheinker病では小脳失調を呈する。
  1. 脊髄性運動失調では、亜急性連合性脊髄変性症、後脊髄動脈症候群(参照: 脊髄血管障害 )、傍腫瘍性神経症候群、シェーグレン症候群などが鑑別疾患となる。
  1. 前庭性では、良性発作性頭位めまい症メニエール病前庭神経炎突発性難聴CO中毒が鑑別疾患となる。良性発作性頭位めまい症の頻度が最も高い[13]
  1. 大脳性では、前頭葉性失調、頭頂葉性失調などが 脳腫瘍 により起こることがある。
 
  1. 小児で突然発症の歩行障害を呈した患者では、急性小脳性運動失調症を疑い、先行感染やワクチン接種の有無を聴取し、頭部MRIと髄液検査を行って診断することが勧められる(推奨度1O)
  1. まとめ、代表事例:急性小脳性運動失調の大半は2~5歳の幼児であり、水痘をはじめとするウイルス感染やワクチン接種の数日~数週後に発症する[10][14]。他疾患を除外するために、頭部MRIと髄液検査が勧められる。
  1. 結論:頭部MRIは両側小脳半球のびまん性異常信号を呈することがあるが、病的意義や予後との関連はない[15]。また、髄液所見は軽度リンパ球増多を認める[10][16]。したがって急性散在性脳脊髄炎などとの鑑別のためにこれらの検査を行う。
  1. 追記:15歳以下の罹患率は、オランダでは10万人あたり0.75人である[14]。予後は良好で、2~3週で軽快する[10][16]
問診・診察のポイント  
  1. 病歴では、鑑別診断に役立つように、先行感染症、アルコール多飲や偏食、抗てんかん薬など薬剤の服用、寛解・再発、めまい(回転性、浮動性)、高血圧症や癌についての既往歴の有無などを聴取する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
瀧山嘉久 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:永山正雄 : 特に申告事項無し[2025年]

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急性運動失調

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