腹痛

著者: 伊藤裕司 中東遠総合医療センター 総合内科

監修: 山中克郎 福島県立医科大学会津医療センター総合内科

著者校正/監修レビュー済:2020/01/31

概要・推奨  

  1. 重症度を判断した上で、緊急と診断すれば病歴聴取・身体診察に加えて病院での迅速な検査・治療が必要となる[1](推奨度1,G)。重症度の判断は,バイタルサイン(血圧・脈拍・呼吸数・体温)や出血・腹膜炎を疑う所見などを参考に行う。
  1. 問診・身体所見・ルーチン検査で明らかな診断のつかない腹痛患者に対して早期より腹部骨盤部CTを撮影すると、24時間後の診断精度が上がるため、入院が必要な腹痛患者では早期からの腹部骨盤部CTが推奨されるが、生命予後への影響はないため、非緊急時には問診・身体所見を優先してもよい(推奨度2)。
  1. 原因不明の急性腹症に関しては、早期にCTをとることが推奨される。また、画像評価に関しては、腹部エコーからCT検査と評価をすることで感度特異度が最大化される可能性がある(推奨度1)。
  1. 罹患臓器を想定するために、痛みのある部位を同定することはおそらく推奨される(推奨度2)。
  1. 急性腹痛患者に対して鎮痛薬(オピオイド・アセトアミノフェン[2])を使用することは、身体所見の変化をもたらす可能性があるが、診断・治療において有意な差はもたらさないことがわかり、それゆえ、急性腹痛患者に対して鎮痛薬を使用することはおそらく推奨される(推奨度2,O)。
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、診療アプローチ・疼痛への対応・フォローアップの仕方などを新しい文献を元に追記した。


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