腹痛 :トップ    
監修: 山中克郎 諏訪中央病院
伊藤裕司 中東遠総合医療センター 総合内科

概要

症状のまとめ:
  1. 腹痛とは、文字通り腹部の疼痛のことである。
  1. 一方で、多くの臓器が関与する部位なだけに、致死的な腹痛も存在する。特に重症となるのは、腹膜炎、臓器の穿孔、管腔臓器の閉塞(消化管、胆道、尿管)、血管の問題(出血、虚血)など。多くが「突然」発症で起こる。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. バイタルサインの管理を最優先する。緊急対応が必要な疾患は、腹膜炎、臓器の穿孔、イレウス、血管病変による虚血である。それらの疾患の評価のために腹部CT(可能な限り造影CT)を撮影する。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 急性期の鎮痛を行うことは診断の妨げにならないことがわかっているため、病態に応じて鎮痛を図る。 エビデンス 
  1. 機能性腹痛症に対して抗うつ薬を投与することが強く推奨されるが、主には三環系抗うつ薬(特にアミトリプチリン)が強く推奨される。 エビデンス 
  1. また、腹壁痛と診断された場合にリドカインなどの局所麻酔薬によるトリガーポイント注射を試してみる。 エビデンス 
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 診断の結果、外科的治療が必要になる場合、バイタルサインが安定しない場合や腹膜炎が疑われる場合は、専門医や入院管理ができる施設に紹介する。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 )
  1. 腹痛を主訴に救急外来を受診する患者の約40%は非特異的腹痛症で、その多くが数日以内に自然と改善する一方で、多くの臓器が関与する部位なだけに、致死的な腹痛も存在する。
  1. 特に重症となるのは、腹膜炎、臓器の穿孔、管腔臓器の閉塞(消化管、胆道、尿管)、血管の問題(出血、虚血)など。多くが「突然」の発症で起こる。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

右上腹部痛患者
  1. 右上腹部痛患者の鑑別臓器は以下の通りである。
  1. 膵臓
  1. 肝臓
  1. 胆嚢
  1. 胆管
  1. 肺・胸膜
  1. 横隔膜下
  1. 結腸(肝弯曲)
  1. 随伴症状を検討し、横隔膜上下の臓器について検討する。特に呼吸器症状(咳、 痰、 労作時息切れなど)があれば横隔膜より上の臓器を考え、消化器症状(食事・排便との関連、 嘔気嘔吐、 便秘・下痢など)があれば横隔膜より下の臓器を考える。
  1. 身体診察を追加し、さらに臓器を絞る。
○ 通常1)2)を評価し、さらに横隔膜より上の臓器障害を疑った場合は3)または4)を、下の臓器障害を疑った場合は5)、6)を評価する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

腹痛の部位
関連痛
著者校正済:2018/08/23
現在監修レビュー中

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、主にオーダーセットのPsoas signの対象、直腸診および子宮頸部牽引痛コメント加筆修正を行った


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