硬膜下血腫 :トップ    
監修: 甲村英二 神戸大学大学院医学研究科外科系講座脳神経外科学分野
池上史郎1) 佐伯直勝2) 1)千葉大学大学院医学研究院脳神経外科 2)化学療法研究所附属病院

概要

疾患のポイント:
  1. 硬膜下血腫とは、文字通り硬膜下に血腫を形成することであり、大きく急性硬膜下血腫、慢性硬膜下血腫に分類される。
  1. 急性硬膜下血腫の典型画像(1):<図表>
  1. 慢性硬膜下血腫の典型画像(1) :<図表>
 
急性硬膜下血腫:
  1. まとめ:
  1. 急性硬膜下血腫は、頭部外傷急性期に脳挫傷などの一次損傷に引き続き硬膜と脳を覆うクモ膜の間に血腫を形成する外傷性頭蓋内血腫の一種である。
  1. 診断:
  1. 診断には、頭部CTにより血腫の局在、頭蓋骨骨折、硬膜外血腫や脳挫傷などの合併を確認する。
  1. CTでの急性硬膜下血腫の典型は前頭から側頭にかけて半月状の高吸収域を認める。
  1. 急性硬膜下血腫の典型画像(1):<図表>
  1. 急性硬膜下血腫の典型画像(2) :<図表>
  1. 予後:
  1. 脳浮腫・脳腫脹などの二次損傷も生じやすく、硬膜外血腫とは異なり適切な治療・手術が行われても予後は不良である。
  1. 重症例では死亡率も高く、手術により救命し得たとしても、重度の意識障害や神経症状を後遺することが多い。
  1. 急性硬膜下血腫重症例:<図表>
  1. 治療: >詳細情報 
  1. 神経症状を呈さない場合は保存的加療を行うことも可能であるが、慎重な経過観…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

急性硬膜下血腫診断時の検査例
  1. 呼吸・循環状態の評価、意識障害(GCSやJCS)、局所症状の有無を確認する。
  1. 瞳孔所見などにより脳ヘルニア徴候の有無にも留意する。
  1. 外傷部位の確認、頭部単独外傷の可能性が高いと思われても、頚椎損傷など他部位外傷、特に致命的な外傷の見落としのないように注意する。
  1. 脳梗塞などの神経症状が原因で受傷することもあり、受傷状況の確認も行う。
  1. 高齢者の場合、抗血小板薬の内服なども確認する。
  1. 他部位の致命的な外傷が否定されるまでは外傷初期診療ガイドライン(JATEC)のアルゴリズムに従うことが望ましい(詳細は メジャー外傷 の項を参照にしてほしい)。
  1. 頭部外傷の初療は二次性脳損傷の予防が重要であり、頭蓋内因子だけでなく頭蓋外因子(呼吸・循環管理)の是正も重要である。そのためには救急専門医などとの連携が重要である。
○ 頭部外傷の場合、下記を病態に合わせて適宜行う。

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薬剤監修について:
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(詳細はこちらを参照)

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急性硬膜下血腫の典型画像(1)
多発頭蓋内血腫
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慢性硬膜下血腫の典型画像(1)
MRIによる慢性硬膜下血腫の診断
著者校正/監修レビュー済
2017/04/27


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