斜視 :トップ    
監修: 沖波聡 倉敷中央病院眼科
木村亜紀子 兵庫医科大学眼科学教室

概要

疾患のポイント:
  1. 斜視とは、両眼が同じ方向を向いていない状態のことをいう。先天性と後天性があり、先天性は複視の自覚が無く、後天性では、複視の自覚がある。眼球運動制限を伴わないものは共同性斜視、伴うものは非共同性斜視(麻痺性斜視)である。
  1. 特に小児では、斜視眼に抑制がかかり正常な立体視が育たない危険性がある。
  1. 原因により自然寛解率が異なり、血管障害が原因の麻痺性斜視では、約8割は自然に改善するが、外傷が原因の場合には自然寛解率は低い。
 
小児の斜視の鑑別疾患:(小児内斜視と外斜視のフローチャートアルゴリズム
  1. 小児の麻痺性斜視(先天上斜筋麻痺を除く)をみた場合は、脳腫瘍、ウイルス感染、小児筋無力症などを疑い、頭部MRI検査、ウイルス抗体価、抗AchR抗体、抗MuSK抗体測定を行う。
 
小児内斜視の治療:
  1. 先天内斜視は、1歳を過ぎているものでは自然寛解の可能性はきわめて低いため、生後1年以内の早期手術が推奨されている。 エビデンス 
  1. 2~3歳で発症する調節性内斜視(<図表>)では、調節麻痺薬を用い完全屈折矯正を行う。部分調節性内斜視であれば、斜視手術、または、フレネル膜プリズムなどを用いた保存的治療を追加する。 エビデンス 
  1. 間欠性外斜視(<図表>)では、近見で斜位に持ち込めない場合は手術適応であるが、多くは両眼視機能は良好なため、手術時期は整容的に外斜視が顕性化する就学前後が多い。
 
成人の斜視の鑑別疾患:(成人斜視のフローチャートアルゴリズム
  1. 麻痺性斜視では、高齢の場合は血管障害を疑う。糖尿や高脂血症など一般採血を行い、自然軽快しなければ頭部MRI検査へと進む。
  1. 若年の場合は、脳腫瘍やウイルス感染、筋無力症、多発性硬化症、甲状腺眼症が考えられ、頭部MRI、ウイルス抗体価、抗…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

大切な検査(小児)
  1. 早期に手術治療が必要なものは、手術時期を決定しそれに合わせ検査の計画を立てる。
○ 内斜視では経過観察していてはいけない。受診後すぐ1)→2)→3)と検査を進める。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

小児内斜視と外斜視
成人斜視
小児間欠性外斜視
先天内斜視
調節性内斜視
成人の眼運動神経麻痺(左外転神経麻痺) 
成人斜視(左上斜筋麻痺・左滑車神経麻痺)
著者校正/監修レビュー済
2016/08/05


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