眼精疲労 :トップ    
監修: 沖波聡 倉敷中央病院眼科
渥美一成 セントラルアイクリニック

概要

ポイント:
  1. 眼精疲労とは、疲れが蓄積し、翌日まで持ち越されるような疲労をいい、病的な疲労の範疇に入る疲労を指す。
  1. 眼精疲労と眼疲労の違いは、眼疲労は生理的な疲労であり、休息を取れば疲れが取れるのに対して、眼精疲労は病的な疲労の範疇に入り、疲れが蓄積し、翌日まで持ち越されるような疲労をいう。
  1. 眼疲労、眼精疲労ともに、肉体的問題、精神的問題、環境・作業条件の3つのバランスによって、眼疲労や眼精疲労が起こるかどうかが決まると考えられる。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 眼精疲労で緊急入院が必要になることは、まずはない。
 
症状治療: >詳細情報 
  1. 翌日まで続く眼精疲労に対して、ファーストステップはビタミンB12の点眼、あるいは調節を強めるためミオピンを使用する。重症な調節緊張あるいは調節けいれんがあるときは、夜間に副交感神経ブロック点眼を用い、昼間にはβ遮断薬の点眼を行う。
  1. 点眼だけで効果がないときには、内服としてはビタミンB12の内服、あるいは漢方の処方も行う。漢方は証により処方が異なるが、加味逍遥散、桂枝茯苓丸、補中益気湯、当帰芍薬散、八味地黄丸などが用いられる。可能であれば、星状神経ブロックと同じ効果がある近赤外線レーザー照射療法(週2~3回)も効果がある。
  1. 不眠が疲労の原因であることも多いため、適切な睡眠を指導する。
  1. 目を乾燥させないように、ディスプレイ・パソコンの作業をしたらこまめに休息をとり、作業環境の調整(画面上のグレアを減らす)をする。ほかに、規則正しい生活などを指導する。 解説 
 
診断へのアプローチ:(身体診察: >詳細情報 ・鑑別疾患: 鑑別疾患 )
  1. ただし、眼精疲労は自覚的なものであるため、背景疾患の評価には詳細な問診が大事である。(眼精疲労に対する自己検診表:<図表>
  1. 眼鏡が合っているか、眼位異常がないかなどの内環境と、照明器具やディスプレイ作業の時間内容などの外環境にも注意を払う。ほかに、眼に関する手術歴などを聴取する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の問診・検査
  1. 眼疲労は治療の必要がなく、眼精疲労は治療の必要があるので、眼科専門医にコンサルトが推奨される。
  1. 診察所見として、視力障害、涙液量、フルオレセイン染色およびBUT(涙液層破壊時間)、細隙灯顕微鏡、瞳孔径や対光反射の有無・左右差、角膜の障害の有無、三叉神経痛の有無、眼位について注意深く診察する。そのうえで、必要に応じて、職場環境、作業内容などについて詳細な検討をしていく。
  1. 問診で以下を確認する。
  1. ①年齢/②作業時間/③作業の内容/④視力障害の有無/⑤眼の痛み/⑥羞明感の存在/⑦眼の乾き/⑧アレルギーや全身疾患の有無/⑨眼鏡、コンタクトレンズの使用歴および度数/⑩手術歴/⑪自律神経作動薬、抗コリン薬、ドパミン製剤など調節に影響を与える内服薬、点眼薬の確認/⑫職場環境/⑬頭痛、肩こり、不定愁訴
〇 眼科的検査以外に必要に応じて職場環境、作業内容などについて検討する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

ウェーブフロントアナライザー
多焦点眼内レンズ(回折型ReSTORⓇ加入度数+3Dおよび+4D)
Intralase FS60
アイレーシック(I-LASIK)
AcuFocus Corneal Inlay
多焦点眼内レンズの焦点深度曲線
遠視
近視と正視の遠方視の焦点
OPD-Scan
VISX waveScan トポグラフィ
著者校正/監修レビュー済
2016/06/10

編集履歴:
2018年5月7日 誤植修正
修正箇所:画像説明(多焦点眼内レンズの焦点深度曲線)
加入度数+40であると、遠くと33cmはよくみえるが、40~100cmの距離の見え方が落ちる。+30加入だと、33cmの見え方は落ちるが40~100cmの見え方がよくなる。
加入度数+4Dであると、遠くと33cmはよくみえるが、40~100cmの距離の見え方が落ちる。+3D加入だと、33cmの見え方は落ちるが40~100cmの見え方がよくなる。


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