今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 冨山佳昭 上ヶ原病院

監修: 宮﨑泰司 長崎大学病院血液内科

著者校正/監修レビュー済:2025/11/12
参考ガイドライン:
  1. 厚生労働省難治性疾患政策研究事業 血液凝固異常症等に関する研究班「ITP診断参照ガイド」作成委員会:成人免疫性血小板減少症診断参照ガイド 2023年版
  1. 厚生労働省難治性疾患政策研究事業 血液凝固異常症等に関する研究班「ITP治療の参照ガイド」作成委員会:成人特発性血小板減少性紫斑病治療の参照ガイド 2019改訂版
 
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、以下について加筆・修正を行った。
  1. ITPの病名が2025年4月より、特発性血小板減少性紫斑病から「免疫性血小板減少症(ITP)」へ正式に変更となった。
  1. TPO受容体作動薬におけるSustained Response Off-Treatment(SROT)について新たに追記した(Cooper N, Am J Hematol, 2024. Guillet S, Blood, 2023.)。
  1. 脾臓摘出例の減少に伴い、その記述を簡略化した。
 

概要・推奨   

病態
  1. 免疫性血小板減少症(旧:特発性血小板減少症紫斑病、2025年4月に病名変更)(ITP)は、抗血小板抗体によって自己血小板が、早期に脾臓を中心とした網内系において貪食・破壊され減少する自己免疫疾患と考えられている。
  1. 血小板破壊亢進が基本病態であるが、さらに抗血小板抗体による巨核球の成熟障害および血小板産生障害の病態も加味され、血小板数の低下を来している。
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  1. ITPの病態解析の進歩により、血漿トロンボポエチン濃度(正常~軽度上昇)および幼若血小板比率(IPF%)の上昇、が新たな診断基準として提唱されている(現時点では、これらの検査は保険適応外)[1]。なお、血小板関連IgG(PAIgG)上昇は、その特異度が低いため診断的意義は低い。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
冨山佳昭 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:宮﨑泰司 : 講演料(ノバルティスファーマ(株),ブリストル・マイヤーズスクイブ(株),中外製薬(株))[2025年]

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