今日の臨床サポート

痙攣・意識障害(小児科)

著者: 岡明 東京大学医学部附属病院 小児科

監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター

著者校正/監修レビュー済:2016/12/28
患者向け説明資料

概要・推奨   

症状のポイント:
  1. 幼児期には、約5~10%の頻度で有熱時に痙攣を認め、熱性痙攣と診断される。
  1. 小児期はてんかんの発症が多い年齢であり、てんかんの頻度は約1%弱である。小児に特徴的な発作型として欠神発作があり、過呼吸で発作が誘発される点が特徴的である。
  1. 小児では意識障害の原因として、特に乳幼児期には先天性代謝異常症の鑑別を行う必要がある。また、乳幼児期のウイルス性疾患による発熱の際には、急性脳症の発症をみることがあり、注意が必要である。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
岡明 : 未申告[2021年]
監修:五十嵐隆 : 特に申告事項無し[2021年]

病態・疫学・診察

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 幼児期には、約5~10%の頻度で有熱時に痙攣を認め、熱性痙攣と診断される。熱性痙攣は、遺伝的な素因と、体温上昇に対応して中枢神経系の未熟性から年齢依存性に痙攣すると考えられている。
  1. 熱性痙攣の初回発作が生後12カ月未満では、発作再発率は50%で、12カ月以降の初回発作では30%である。2回の発作があれば、3回目以降の発作がある可能性は50%である。
  1. 熱性痙攣では痙攣の持続時間は通常15分以内であるが、それを超えるものは9%で、30分を超えるものは5%という報告がある。また、痙攣重積を起こした場合には、その後の痙攣が重積するリスクは大きくなる。
  1. また、小児期ではてんかんの頻度は約1%弱であり、小児期はてんかんの発症が多い年齢である。小児に特徴的な発作型として欠神発作があり、過呼吸で発作が誘発される点が特徴的である。
  1. 小児では意識障害の原因として、特に乳幼児期には先天性代謝異常症の鑑別を行う必要がある。病歴採取では新生児マススクリーニング検査を受けていることと、結果が正常であったことを確認する。また、乳幼児期のウイルス性疾患による発熱の際には、急性脳症の発症をみることがあり、痙攣発作で発症することがあり注意が必要である。急性脳症を疑う場合には、脳波、頭部画像検査(CT、MRI)を考慮する。
  1. 短時間の意識障害があったことによる受診の場合には、てんかん性の欠神発作や複雑部分発作の可能性を考えるが、実際上は失神の頻度が高い。
問診・診察のポイント  
  1. 痙攣を主訴として受診した場合には、まず、意識障害の有無および痙攣重積状態であるかどうかを確認する。意識障害が持続している場合には、痙攣が頓挫していない可能性を考え、瞳孔の異常(散瞳、対光反射の消失)、四肢の筋緊張の異常(間代性痙攣、強直)などの有無を観察する。もしも痙攣が持続していると判断されれば、ジアゼパムまたはミダゾラムの静注[1]を行う。

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