今日の臨床サポート

顔面神経麻痺(Bell麻痺、Hunt症候群:耳性帯状疱疹)

著者: 村上信五 名古屋市立大学付属東部医療センター 耳鼻咽喉科

監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院

著者校正/監修レビュー済:2021/05/12
患者向け説明資料
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
村上信五 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:森山寛 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 定期的レビューを行い、薬物治療の一部を改訂した。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. Bell麻痺は原因不明の一側性末梢性顔面神経麻痺と定義されているが、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)が主病因と考えられている[1]
  1. Hunt症候群は顔面神経麻痺に耳介の帯状疱疹と難聴やめまいを合併する疾患で、水痘—帯状疱疹ウイルス(VZV)が病因である。
  1. いずれの疾患も、顔面神経の膝神経節に潜伏感染したヘルペスウイルスの再活性化によって生じる。
  1. Bell麻痺は人口10万人あたり約30人、40~60歳代の中年に好発する。
  1. Hunt症候群は人口10万人あたり約5人に発症し、高齢者ほど発症率が高い。
  1. ウイルス性神経炎による神経浮腫と骨性顔面神経管内における神経の圧迫、循環不全が病態である。
  1. Bell麻痺の約70%は自然治癒し、治療にて90%は完治するが、Hunt症候群の自然治癒率は約30%で、治療しても完治率は約60%である。
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 顔面神経麻痺発症の経緯;急性発症か進行性か

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文献 

著者: S Murakami, M Mizobuchi, Y Nakashiro, T Doi, N Hato, N Yanagihara
雑誌名: Ann Intern Med. 1996 Jan 1;124(1 Pt 1):27-30.
Abstract/Text OBJECTIVE: To determine whether herpes simplex virus type 1 (HSV-1) causes Bell palsy.
DESIGN: Prospective study.
SETTING: University inpatient service.
PATIENTS: 14 patients with Bell palsy, 9 patients with the Ramsay-Hunt syndrome, and 12 other controls.
MEASUREMENTS: Viral genomes of HSV-1, varicella-zoster virus, and Epstein-Barr virus were analyzed in clinical samples of facial nerve endoneurial fluid and posterior auricular muscle using polymerase chain reaction (PCR) followed by hybridization with Southern blot analysis.
RESULTS: Herpes simplex virus type 1 genomes were detected in 11 of 14 patients (79%) with Bell palsy but not in patients with the Ramsay-Hunt syndrome or in other controls. The nucleotide sequences of the PCR fragments were identical to those of the HSV-1 genome.
CONCLUSIONS: Herpes simplex virus type 1 is the major etiologic agent in Bell palsy.

PMID 7503474  Ann Intern Med. 1996 Jan 1;124(1 Pt 1):27-30.

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