今日の臨床サポート

斜頚

著者: 松原光宏 長野県立こども病院 整形外科

監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室

著者校正/監修レビュー済:2021/02/03
参考ガイドライン:
  1. 日本整形外科学会(https://www.joa.or.jp/public/sick/):症状・病気をしらべる、「頚椎(くび)の症状」の項:「斜頚」
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 筋性斜頚の90%は、自然に軽快するとされている。
  1. 乳児期に認められる頚部腫瘤が、エコー上胸鎖乳突筋の腫脹として捉えられ、正常の筋に認められる層状の筋内部エコー像に乱れが生じている場合には、筋性斜頚と診断する。
  1. 一般に筋性斜頚は乳児期に診断されるが、その時期に診断されずに年長で斜頚位を呈している場合には、ときとして診断に難渋することがある。こういった場合には、胸鎖乳突筋の拘縮を触知できない場合でもエコー像では左右差を認めることが多く、診断に有用である。
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
松原光宏 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:酒井昭典 : 講演料(旭化成ファーマ(株),第一三共(株),中外製薬(株)),奨学(奨励)寄付など(旭化成ファーマ(株),第一三共(株),中外製薬(株))[2021年]

改訂のポイント:
  1. 診断・初期対応のアルゴリズムを追記した。

病態・疫学・診察

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 斜頚とは、頭部が左側ないしは右側に傾いている状態を指す(<図表>)。顔面は、傾いているのと反対側を向いている場合が多い。
 
右筋性斜頚

4歳、男児。右胸鎖乳突筋の拘縮により斜頚位を呈している。

出典

img1:  下村哲史先生ご提供
 
 
 
  1. 外傷や頚部周囲の軟部組織の炎症などによって一時的に斜頚位を呈している場合と、明らかな外傷の既往がなく慢性に斜頚位をとっている場合とがある。
  1. 慢性に斜頚位をとっている場合の原因としては、胸鎖乳突筋の拘縮によるもの(筋性斜頚)、頚椎の先天性の変形によるもの(骨性斜頚)、斜視による複視を避けるため頚部を傾けることが習慣になっているもの(眼性斜頚)などが存在する。
 
  1. 筋性斜頚における乳児期頚部腫瘤
  1. 病歴:生後2週で左頚部皮下の腫瘤に気がつく。しだいに大きくなってきたため生後3週で来院。右の向き癖が存在する。
  1. 診察:左頚部皮下、胸鎖乳突筋部に弾性硬、示指頭大の腫瘤を触れる。皮膚との癒着はなく、可動性も少ない。腫瘤の尾側には鎖骨が存在し、頭側は胸鎖乳突筋の筋腹に連なり、側頭骨乳様突起に至っており、胸鎖乳突筋の腫瘤であることが触知できる。頭部の左側への回旋は制限されており、後頭部は向き癖のための変形を生じている。
  1. 治療:後頭部のさらなる変形(斜頭)を防ぐため、タオルなどを敷いて、顔が極端に右を向かないようにして寝かせるように指導する。また、頚がすわった後は、左を向く機会が多くなるように明かりの位置や家人の接し方などを指導し、なるべく本人が自由に頚を動かして左も向くように生活指導を行う。
  1. 転帰:頚部腫瘤はその後縮小し、1歳ころにはほぼ触知できなくなった。1歳半では、斜頚位や頚部の可動域制限を認めず、胸鎖乳突筋の緊張も左右同じとなっており、筋性斜頚は治癒した。
  1. コメント:筋性斜頚の90%は、自然に軽快するとされている。
 
筋性斜頚における乳児期頚部腫瘤

左胸鎖乳突筋の部位皮下に腫瘤(矢印)を認める。

出典

img1:  下村哲史先生ご提供
 
 
 
  1. 骨性斜頚 X線像
  1. 5歳、男児。頚胸椎移行部で脊椎の分節異常を伴う側弯が存在し、斜頚位を生じている。
 
骨性斜頚 X線像

頚椎胸移行部を中心として、正常の椎体構造の乱れと脊柱の弯曲が存在する。

出典

img1:  下村哲史先生ご提供
 
 
問診・診察のポイント  
 
  1. いつごろから斜頚位が存在していたのかを確認する。疼痛等を伴わないことも多いので、斜頚位に気がついた時点より前に斜頚位をとっていたかどうかがはっきりしない場合もあるが、そういった場合には、本人の乳児期からの写真を確認してきていただくのも1つの方法である。筋性斜頚や骨性斜頚では、乳児期から、どの写真でも常に同じ側に頭部を傾けていることが確認できる。

今なら12か月分の料金で14ヶ月利用できます(個人契約、期間限定キャンペーン)

11月30日(火)までにお申込みいただくと、
通常12ヵ月の使用期間が2ヶ月延長となり、14ヵ月ご利用いただけるようになります。

詳しくはクリック
本サイトの知的財産権は全てエルゼビアまたはコンテンツのライセンサーに帰属します。私的利用及び別途規定されている場合を除き、本サイトの利用はいかなる許諾を与えるものでもありません。 本サイト、そのコンテンツ、製品およびサービスのご利用は、お客様ご自身の責任において行ってください。本サイトの利用に基づくいかなる損害についても、エルゼビアは一切の責任及び賠償義務を負いません。 また、本サイトの利用を以て、本サイト利用者は、本サイトの利用に基づき第三者に生じるいかなる損害についても、エルゼビアを免責することに合意したことになります。  本サイトを利用される医学・医療提供者は、独自の臨床的判断を行使するべきです。本サイト利用者の判断においてリスクを正当なものとして受け入れる用意がない限り、コンテンツにおいて提案されている検査または処置がなされるべきではありません。 医学の急速な進歩に鑑み、エルゼビアは、本サイト利用者が診断方法および投与量について、独自に検証を行うことを推奨いたします。

文献 

著者: M R Tracy, J P Dormans, K Kusumi
雑誌名: Clin Orthop Relat Res. 2004 Jul;(424):183-90.
Abstract/Text Klippel-Feil syndrome occurs in a heterogeneous group of patients unified only by the presence of a congenital defect in the formation or segmentation of the cervical spine. Numerous associated abnormalities of other organ systems may be present. This heterogeneity requires comprehensive evaluation of all patients and treatment regimes that can vary from modification of activities to extensive spinal surgeries. This also has made delineation of diagnostic and prognostic classes difficult and has complicated elucidation of the genetic etiology of the syndrome. Furthermore, it is unclear whether Klippel-Feil syndrome is a discrete entity, or if it is one point on a spectrum of congenital spinal deformities. Pedigree analysis has identified a human genetic locus for the disease. Mouse models suggest members of the PAX gene family and Notch signaling pathway as possible etiologic candidates. Only by identifying the link between the genetic etiology and the phenotypic pathoanatomy of Klippel-Feil syndrome will we be able to rationalize the heterogeneity of the syndrome.

PMID 15241163  Clin Orthop Relat Res. 2004 Jul;(424):183-90.
著者: S E Rubin, R S Wagner
雑誌名: Surv Ophthalmol. 1986 May-Jun;30(6):366-76.
Abstract/Text Torticollis can arise from nonocular (usually musculoskeletal) and ocular conditions. Abnormal head position for ocular reasons is usually assumed in order to maintain binocularity and/or to optimize visual acuity. A variety of conditions may be responsible. The sensory organ of position sense, the labyrinth, lies within the inner ear and it relates to eye movement in both a dynamic and static fashion. The Bielschowsky head tilt test is based on the functioning of the otolithic apparatus and is the primary test in evaluating abnormal head position. Treatment is usually surgical, with extent and location dependent upon on the underlying cause. While corrective surgery has usually been done on an elective basis for cosmetic purposes, there is evidence that uncorrected torticollis can cause musculoskeletal problems. This review describes the physiological bases for ocular torticollis and the diagnosis and treatment of its various underlying causes.

PMID 3523807  Surv Ophthalmol. 1986 May-Jun;30(6):366-76.
著者: C R Williams, E O'Flynn, N M Clarke, R J Morris
雑誌名: J Bone Joint Surg Br. 1996 Jul;78(4):620-4.
Abstract/Text We report a series of 15 children, six male and nine female, of average age 20 months, seen at a paediatric orthopaedic clinic with torticollis. Orthopaedic examination revealed a normal range of neck movement in all cases but in seven there was palpable tightness in the absence of true shortening or contracture of the sternomastoid muscle. The patients were prospectively referred for ocular examination. In five of the 15 an ocular cause for the torticollis was detected with underaction of the superior oblique muscle in three, paresis of the lateral rectus muscle in one and nystagmus in one. Another two patients were found to have an abnormal ocular examination which was thought to be unrelated to their torticollis. Three of the patients with ocular torticollis required extra-ocular muscle surgery to abolish the head tilt and one of these had a tight sternomastoid muscle. Two of the non-ocular group had surgical release of the sternomastoid muscle; in the rest, the condition either resolved with physiotherapy or required no active treatment. We recommend that all patients with torticollis and no clear orthopaedic cause are referred for ocular assessment since it is not possible clinically to distinguish ocular from non-ocular causes.

PMID 8682831  J Bone Joint Surg Br. 1996 Jul;78(4):620-4.
著者: Verónica Cantarín Extremera, Javier Alvarez-Coca, Gustavo Albi Rodríguez, Jorge Martínez Pérez, José Luis Rubio de Villanueva, Carlos Pérez Díaz
雑誌名: Eur J Pediatr. 2008 Feb;167(2):249-50. doi: 10.1007/s00431-007-0453-8. Epub 2007 Mar 13.
Abstract/Text
PMID 17431679  Eur J Pediatr. 2008 Feb;167(2):249-50. doi: 10.1007/s00・・・

ページ上部に戻る

戻る

さらなるご利用にはご登録が必要です。

こちらよりご契約または優待日間無料トライアルお申込みをお願いします。

(※トライアルご登録は1名様につき、一度となります)


ご契約の場合はご招待された方だけのご優待特典があります。

以下の優待コードを入力いただくと、

契約期間が通常12ヵ月のところ、14ヵ月ご利用いただけます。

優待コード: (利用期限:まで)

ご契約はこちらから