今日の臨床サポート

原発性脊椎腫瘍

著者: 播广谷勝三 九州大学病院別府病院 整形外科

監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室

著者校正/監修レビュー済:2022/08/17
参考ガイドライン:
  1. 日本整形外科学会:原発性悪性骨腫瘍診療ガイドライン2022
患者向け説明資料
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
播广谷勝三 : 特に申告事項無し[2022年]
監修:酒井昭典 : 特に申告事項無し[2022年]

改訂のポイント:
  1. 2020年に改訂されたWHO分類に基づいて良性腫瘍、悪性腫瘍の他に中間群腫瘍を加えて改訂した。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 脊椎は前方要素として椎体、椎間板から構成され、後方要素として椎弓、椎間関節、棘突起から構成される(<図表>)。これらの破壊に伴って脊柱支持性の低下や疼痛を来す。
 
 
  1. 脊柱管を形成して脊髄、馬尾の通り道となるとともにこれらを保護している。また、上下の椎体間で椎間孔を形成し、神経根の通り道となっている。これらの神経組織の圧迫に伴い、疼痛やしびれ、麻痺を来す。
  1. 脊椎に原発する骨腫瘍や腫瘍類似疾患はまれであり、多くは癌の脊椎転移である。
  1. 良性腫瘍では血管腫が多いがそのほとんどが無症候性である(<図表>)。他に骨軟骨腫(<図表>)、類骨骨腫(<図表>)、動脈瘤様骨嚢胞(<図表>)などが比較的多い。
 
脊椎血管腫(第1腰椎)

MRIの普及により、偶然発見される機会が増えている。無症候性の血管腫では特に治療の必要はない。
a:MRI T1強調画像
b:MRI T2強調画像
c:CT

出典

img1:  著者提供
 
 
 
骨軟骨腫(第9胸椎、棘突起)

棘突起に連続した骨性隆起を認める。
a:単純X線 正面像
b:単純X線 側面像
c:CT像

出典

img1:  著者提供
 
 
 
類骨骨腫(第2胸椎)

左椎弓根基部にnidusを認める。造影MRIでは腫瘍だけでなく周囲組織にも増強効果を認める。
a:単純X線
b:正面像 CT
c:T1強調画像
d:T1強調画像(Gd造影)

出典

img1:  著者提供
 
 
 
動脈瘤様骨嚢胞(第1腰椎)

X線、CTで第1腰椎棘突起の骨透亮像、皮質骨の膨隆を認める。
a:単純X線 正面像
b:CT

出典

img1:  著者提供
 
 
 
  1. 悪性腫瘍では脊索腫(<図表>)が最も多く、骨髄腫、軟骨肉腫、Ewing肉腫(<図表>)などが比較的多い。骨肉腫(<図表>)もまれに発生する。
 
脊索腫(仙骨)

X線にて仙骨の骨破壊を認める。MRIでは同部から骨外に進展した腫瘍を認める。
a:単純X線 側面像
b:MRI 矢状断像

出典

img1:  著者提供
 
 
 
Ewing肉腫(仙骨)

第1仙骨および椎体外に進展した腫瘍を認める(MRI T2強調画像 矢状断)。

出典

img1:  著者提供
 
 
 
骨肉腫(第5腰椎)

第5腰椎に骨破壊を認める。内部に骨形成像を認める。
a:単純X線 正面像
b:単純X線 斜位像
c:CT

出典

img1:  著者提供
 
 
 
  1. WHO分類では、良性と悪性の他に中間群腫瘍の概念が導入されている。中間群腫瘍は局所破壊性に再発を繰り返すlocally aggressive(局所侵襲性)と、まれに遠隔転移をきたすrarely metastasizing(低頻度転移性)に分けられる。脊椎に発生する頻度が比較的高い腫瘍としては、骨巨細胞腫(局所侵襲性、低頻度転移性)や骨芽細胞腫(局所侵襲性)などが挙げられる。
  1. 造血系腫瘍に分類されるLangerhans細胞組織球症や悪性リンパ腫(特にびまん性大細胞性B細胞リンパ腫)なども発生する。
 
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 発症時期、症状の経過(増悪傾向の有無など)を確認する。

これより先の閲覧には個人契約のトライアルまたはお申込みが必要です。

最新のエビデンスに基づいた二次文献データベース「今日の臨床サポート」。
常時アップデートされており、最新のエビデンスを各分野のエキスパートが豊富な図表や処方・検査例を交えて分かりやすく解説。日常臨床で遭遇するほぼ全ての症状・疾患から薬剤・検査情報まで瞬時に検索可能です。

まずは15日間無料トライアル
本サイトの知的財産権は全てエルゼビアまたはコンテンツのライセンサーに帰属します。私的利用及び別途規定されている場合を除き、本サイトの利用はいかなる許諾を与えるものでもありません。 本サイト、そのコンテンツ、製品およびサービスのご利用は、お客様ご自身の責任において行ってください。本サイトの利用に基づくいかなる損害についても、エルゼビアは一切の責任及び賠償義務を負いません。 また、本サイトの利用を以て、本サイト利用者は、本サイトの利用に基づき第三者に生じるいかなる損害についても、エルゼビアを免責することに合意したことになります。  本サイトを利用される医学・医療提供者は、独自の臨床的判断を行使するべきです。本サイト利用者の判断においてリスクを正当なものとして受け入れる用意がない限り、コンテンツにおいて提案されている検査または処置がなされるべきではありません。 医学の急速な進歩に鑑み、エルゼビアは、本サイト利用者が診断方法および投与量について、独自に検証を行うことを推奨いたします。

ページ上部に戻る

戻る

さらなるご利用にはご登録が必要です。

こちらよりご契約または優待日間無料トライアルお申込みをお願いします。

(※トライアルご登録は1名様につき、一度となります)


ご契約の場合はご招待された方だけのご優待特典があります。

以下の優待コードを入力いただくと、

契約期間が通常12ヵ月のところ、14ヵ月ご利用いただけます。

優待コード: (利用期限:まで)

ご契約はこちらから