今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 桃原茂樹 慶應義塾大学医学部先進運動器疾患治療学講座

監修: 竹下克志 自治医科大学整形外科

著者校正/監修レビュー済:2024/12/25
参考ガイドライン:
  1. European League Against Rheumatism recommendations for calcium pyrophosphate deposition. Part I: terminology and diagnosis. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21216817/ (PMID: 21216817).参照日(2023年5月26日)
  1. EULAR recommendations for calcium pyrophosphate deposition. Part II: management. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21257614/(PMID: 21257614).参照日(2023年5月26日)
  1. Imaging Features of Calcium Pyrophosphate Deposition Disease: Consensus Definitions From an International Multidisciplinary Working.  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35439343/(PMID: 35439343).参照日(2023年5月26日)
  1. Identifying Potential Classification Criteria for Calcium Pyrophosphate Deposition Disease: Item Generation and Item Reduction. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33973414/(PMID: 33973414).参照日(2023年5月26日)
  1. The 2023 ACR/EULAR Classification Criteria for Calcium Pyrophosphate Deposition Disease https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37494275/(PMID: 37494275),https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37495237/ (PMID: 37495237). 参照日(2024年9月15日)
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、以下について加筆・修正した。
  1. 米国リウマチ学会(American College of Rheumatology:ACR)/欧州リウマチ学会連合(European Alliance of Associations for Rheumatology:EULAR)によるCalcium Pyrophosphate Deposition Disease(CPPD)に対する2023年分類基準を追記した。
  1. 偽痛風、またはCPPDは、社会全体の高齢化に伴い患者数が増加している。しかし、この疾患は多様な症状を示すため、病名に関する用語は混乱したまま残り、また症候性関節炎としての明確な分類もこれまで確立されていなかった。
  1. 今回、ACRおよびEULARによりCPPDに関する初めての分類基準が提言された。

概要・推奨   

  1. 高齢化に伴い偽痛風はますます増加傾向にあり、早期診断、早期治療が推奨される(推奨度2)
  1. 偽痛風(Pseudogout)はピロリン酸カルシウム結晶によって引き起こされる関節炎であるが、非ステロイド性抗炎症薬(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drug:NSAID)によく反応する(推奨度2)
  1. 病名に関しては、2011年に欧州リウマチ学会連合(European Alliance of Associations for Rheumatology:EULAR)がピロリン酸カルシウム沈着症(CPPD)の用語の標準化を勧告したが、依然として偽痛風(偽痛風、偽関節リウマチ(pseudorheumatoid arthritis)など)や軟骨石灰沈着症(chondrocalcinosis)など多くの用語が使用されている。これら用語の混乱は、文献検索時や患者とのコミュニケーション、臨床研究の妨げとなっている可能性が高い。そのため、世界的にも共通した用語の使用が待たれる(本稿では、偽痛風またはCPPDで記載している)。
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
桃原茂樹 : 講演料(アッヴィ合同会社,エーザイ(株),アステラス製薬(株),ファイザー(株)),企業などが提供する寄付講座(セルソース(株),ニューベイシブジャパン(株),メダクタジャパン(株))[2024年]
監修:竹下克志 : 講演料(第一三共(株))[2024年]

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