今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 江浦真理子 近畿大学医学部 眼科学教室

著者: 松本長太 近畿大学医学部 眼科学教室

監修: 沖波聡 倉敷中央病院眼科

著者校正/監修レビュー済:2021/11/24
参考ガイドライン:
  1. 日本緑内障学会:緑内障診療ガイドライン(第4版)
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、引用図表について加筆修正を行った。

概要・推奨   

  1. 視野異常は、視覚路のあらゆる部位の障害で出現し得る。
  1. 視野異常は、中心部位を反映する視力と異なり、障害が生じても自覚されにくい
  1. 視野異常は病態によって特徴的な形をとるため、詳細な問診と簡易的な視野検査を計測することで、病態の原因や障害が生じている部位の予測をすることができる(推奨度1
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病態・疫学・診察 

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 視野異常は、視覚路のあらゆる部位の障害で出現し得る。
  1. 視野検査を行うことにより、病態の診断、障害部位の診断、病状の経過観察に有益な情報を得ることができる。
  1. 視野測定法には、大きく分けて動的視野測定(<図表>)と静的視野測定(<図表>)の2種類がある。
 
動的視野測定

視標の輝度、サイズを固定し、視標を動かしてイソプタ(等感度曲線)を求める視野測定法。
 

出典

橋本茂樹先生ご提供(橋本茂樹,松本長太(共著):『今日の臨床サポート』「視野異常」2013年3月)
 
静的視野測定

視標の呈示位置を固定し、輝度を変え測定点ごとの視感度を求める視野測定法。

出典

橋本茂樹先生ご提供(橋本茂樹,松本長太(共著):『今日の臨床サポート』「視野異常」2013年3月)
 
  1. 視野検査は自覚検査のため、その評価にあたっては各種信頼性の指標を必ず確認する必要がある。
  1. 視野異常を呈する代表的な疾患として緑内障が挙げられる。
  1. 緑内障性視野異常は、明度識別視野検査で異常の出現しない、ごく早期から、中心視野の消失した後期までさまざまな病期を呈する。
  1. 急激な視野異常をもたらす病気には、緊急の処置を要するものが多くあり、すぐに病院を受診し適切な検査治療を受けることが大切である。
問診・診察のポイント  
 
  1. 視野異常の問診では、以下のポイントを押さえながら、必要な情報を得ることが大切である。①片眼あるいは両眼性/②発症時期/③罹患期間/④既往歴/⑤家族歴/⑥点眼、内服薬/⑦障害の部位/⑧障害の大きさ/⑨障害の深さ
  1. 視野異常は、中心部位を反映する視力と異なり、障害が生じても気がつきにくいことに留意する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
江浦真理子 : 特に申告事項無し[2024年]
松本長太 : 未申告[2024年]
監修:沖波聡 : 特に申告事項無し[2024年]

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視野異常

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