感染性心内膜炎 :トップ    
監修: 山本舜悟 京都大学医学部附属病院 臨床研究教育・研修部
馳亮太 成田赤十字病院 感染症科

概要

疾患のポイント:
  1. 感染性心内膜炎とは、弁膜や心内膜、大血管内膜に細菌、真菌、ウイルスなど感染性微生物を含む疣腫(vegetation)を形成し、菌血症、血管塞栓、心障害などさまざまな臨床症状を呈する全身性敗血症性疾患である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 感染性心内膜炎の症状は多岐にわたり、症状を呈する可能性のある臓器は、ほぼすべてといって過言でない。修正Duke基準( エビデンス )を念頭に検査・診断を進める。血液培養と心エコーが最重要検査となる。疑った場合、血液培養を複数(できれば3セット以上)、時間を空けて採取し、持続的菌血症を証明する。なお、抗菌薬が投与されていない状況なら90%以上で血液培養は陽性となる。 エビデンス 
  1. 感染性心内膜炎の診断・治療における心エコーの選択:アルゴリズム
  1. 心エコーは必須検査である。特に経食道心エコーは感染性心内膜炎のみならず合併症の診断にもきわめて有用で、積極的に行う。 エビデンス 
  1. 感染性心内膜炎の経胸壁心エコー画像:<図表>
  1. 僧帽弁心内膜炎の経食道心エコー画像:<図表>
  1. また、経静脈薬使用、心疾患歴(弁膜症・人工弁)などは大きな危険因子となる。 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時検査例
  1. 感染性心内膜炎の臨床症状や急性度は幅広く、多くの場合、非特異的である。
  1. 感染性心内膜炎の可能性を疑った場合は丁寧に身体診察し、積極的に血液培養(少なくとも3セット)・心エコー検査を行う。
  1. 経胸壁心エコー検査の感度は60~70%にとどまる。心内膜炎を疑うも経胸壁心エコー検査で陰性の場合は、積極的に経食道心エコー検査を考慮する。
○ 感染性心内膜症を疑った場合、1)と2)は必ず施行する。経胸壁心エコーが陰性であった場合、3)も積極的に考慮する。心内膜炎の疑いが強い場合には経食道心エコーを直接施行する場合もある。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

感染性心内膜炎の診断・治療における心エコーの選択
感染性心内膜炎の代表的皮膚所見
感染性心内膜炎の経胸壁心エコー画像
僧帽弁心内膜炎の経食道心エコー画像
著者校正/監修レビュー済
2018/07/23

改訂のポイント:
  1. 感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017年改訂版)
に基づき、主に歯科治療前の予防内服の記載について加筆、修正を行った。また、治療の項を修正し、それに関連するエビデンス、解説の項を一部修正した。


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