急性前骨髄球性白血病 :トップ    
監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター
麻生範雄 埼玉医科大学国際医療センター造血器腫瘍科

概要

疾患のポイント:
  1. 急性前骨髄球性白血病(APL)は急性骨髄性白血病(AML)の1病型で、AMLの約10%を占める。FAB分類のM3およびM3v(v;variant)に当たり、M3は細胞質の豊富な顆粒やアウエル小体を多数有するFaggot細胞が特徴的である。一方、M3vは顆粒やアウエル小体を欠き、形態診断が難しい。
  1. 過剰線溶を伴う 播種性血管内凝固 (DIC)を来しやすく、出血症状での発症や脳出血、肺出血による早期死亡が多い。 エビデンス 
  1. t(15;17)陽性APLの初発症状と血液・凝固異常:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. APLの診断は、末梢血液および骨髄の塗抹標本により特徴的な細胞形態をしたAPL細胞を同定することである。ただし、5~10%にみられるM3vの形態診断は困難なことが多く、当初、他のAMLと診断されることが少なくない。そのようなケースでは、PML-RARA融合遺伝子(APLの約98%に認める)または他のRARAとの融合遺伝子(APLの約2%に認める)をFISH法あるいはRT-PCR法で認めればAPLと診断される。 エビデンス 
  1. APLの診断方法とその特徴:<図表>
  1. APL (M3)例の骨髄塗抹標本のメイギムザ染色:<図表>
  1. APL (M3v)例の骨髄塗抹標本のメイギムザ染色:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の対応と重要な検査
  1. 末梢血液の血算と血液像および骨髄像で診断する。
  1. DICを合併しやすいので凝固検査で評価する。
  1. FISH法あるいはRT-PCR法によるt(15;17)に由来するPML-RARA融合遺伝子の同定が必須である。
○ 本症が疑われた場合、鑑別疾患、合併症のリスクに基づき、下記の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

初発APLの診断と治療のアルゴリズム
再発APLの治療戦略
APL (M3)例の骨髄塗抹標本のメイギムザ染色
APL (M3v)例の骨髄塗抹標本のメイギムザ染色
APL (M3)例の白血病細胞表面マーカー
APL (M3v)例の白血病細胞表面マーカー
APL細胞の染色体転座
t(15;17)陽性APLの初発症状と血液・凝固異常
APLの診断方法とその特徴
JALSG APL204治療プロトコール
著者校正/監修レビュー済
2018/02/28


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