今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 横山泰久 筑波大学医学医療系血液内科

監修: 宮﨑泰司 長崎大学病院血液内科

著者校正/監修レビュー済:2024/04/17
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. WHO分類に従い疾患情報について加筆修正を行った。
  1. 造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版に基づき、海外の状況を含め標準療法について加筆修正を行った。
  1. 定期レビューを行い、再発後寛解例に対する移植について最近の欧州の治療成績を記載した。その他、診断、予後評価、治療、フォローアップ、再発例の治療など、全般に加筆修正を行った。

概要・推奨   

  1. APLでは、FISHないしはRT-PCRを用いたPML::RARAの検出による早期診断が勧められる(推奨度1OJG)
  1. 治療前白血球数が予後予測因子である(推奨度1OJG)
  1. 未治療APLの初回治療ではATRAと化学療法の併用療法が推奨される(推奨度1CJ)
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  1. 骨髄細胞のPML::RARA 測定が測定可能残存病変(MRD)の検出に有用である(推奨度1OJG)
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  1. 再発後にATOによって再寛解となった例では、ATOによる地固め療法後、骨髄PML::RARA陰性例には自家移植、陽性例には同種移植が勧められる(推奨度2OJG)
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病態・疫学・診察 

疾患情報  
  1. 急性前骨髄球性白血病(APL)は急性骨髄性白血病(AML)の1病型で、AMLの10~15%を占める[1]
  1. WHO分類ではAPL with PML::RARAとされ、染色体転座t(15;17)由来のPML::RARA遺伝子をほぼ全て(>98%)の症例に認める[2]
  1. 例外的にPML以外の遺伝子とRARA遺伝子の融合がみられる場合がある(variant RARA translocations)。
APLの染色体転座とATRAおよびATOの反応性:<図表>
  1. 形態的には細胞質に豊富な顆粒をもった異常なAPL細胞(芽球・前骨髄球)の増加を認め、またアウエル小体を多数有するFaggot細胞がみられることも特徴的である(hypergranular type, FAB分類M3)。一部は顆粒が微細で目立たずアウエル小体も欠くmicrogranular variant(FAB分類M3v)であり、形態診断が難しい。
  1. APL(M3)例の骨髄塗抹標本のメイギムザ染色:<図表>
  1. APL(M3v)例の骨髄塗抹標本のメイギムザ染色:<図表>
  1. 過剰線溶を伴う播種性血管内凝固(DIC)を来しやすく、出血症状での発症や脳出血等の致死的出血による早期死亡が多い[3]
  1. t(15;17)陽性APLの初発症状と血液・凝固異常:<図表>
  1. PML::RARA遺伝子に由来するPML-RARα蛋白を標的とする全トランス型レチノイン酸(ATRA)および亜ヒ酸(ATO)による分化誘導療法が有効である[1][4]。variant RARA translocationsでは治療反応性が異なる[5]
APLの染色体転座とATRAおよびATOの反応性:<図表>
  1. ATRAと化学療法の併用療法による寛解導入療法および寛解後療法がわが国での標準治療である[6]
  1. 初発APLの診断と治療のアルゴリズム:アルゴリズム
  1. ATRAとATOの併用(ATRA + ATO)療法が海外では標準療法であり[4][7]、わが国でも早期導入が望まれる(国内保険適用外)。
  1. 寛解導入療法における出血や分化症候群に対する支持療法が重要である。
 
問診・診察のポイント  
  1. 出血症状での発症が多いので全身の皮下出血や口腔内出血などに注意する。抜歯後の止血困難や、女性では過多月経も多い。また、消化管出血、肺出血、脳出血などの臓器出血の有無にも注意して問診、診察を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
横山泰久 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:宮﨑泰司 : 講演料(ノバルティスファーマ(株),ブリストル・マイヤーズスクイブ(株),中外製薬(株))[2025年]

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急性前骨髄球性白血病

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