腸軸捻転・腸重積 :トップ    
監修: 杉原健一 東京医科歯科大学大学院
尾﨑知博 池口正英 鳥取大学医学部 病態制御外科学

概要

腸軸捻転:
  1. 疾患のポイント:
  1. 腸軸捻転とは、腸間膜を軸として腸が捻れる疾患で、腸間膜の主幹動脈の閉塞による虚血に加えて、腸閉塞の病態が加わる。
  1. 捻転の部位は、S状結腸が最も多く盲腸、小腸と続く。
  1. S状結腸軸捻転は全腸閉塞の6%と報告され、比較的まれな疾患である。
 
  1. 診断: >詳細情報 
  1. 腹部膨満・便秘・排ガスの停止・腹痛などの症状がありS状結腸軸捻転が疑われた場合、腹部単純X線検査で約8~9割は診断が可能である。
  1. 腹部CTでは腸間膜が渦巻き状に巻き込まれるwhirl signが特徴的である。捻転度が小さいとwhirl signを示さずradial distributionを示す。 エビデンス 
 
  1. 重症度・予後 >詳細情報 
  1. 通常、重症疾患である。穿孔、腹膜炎、腸管虚血など術前ショックを呈したり、消化管穿孔を起こす。
 
  1. 治療: >詳細情報 
  1. 本症は早急な治療が必要である。捻転の部位や、重症度により加療は異なる。
  1. 腹部症状・CTで腹膜炎や腸管壊死を示唆する所見があれば切除を要する。
  1. 盲腸軸捻転は非観血的な整復が困難であり、通常外科治療を行う。
  1. S状結腸軸捻転では腹膜炎や腸管壊死を示唆する所見がなければ、まず内視鏡的整復術などの非観血的治療により腸管の整復・減圧を行う。非観血的整復・減圧後の再発率は40~70%と高率であるため、引き続き根治的に結腸切除・一期的吻合を行う。術後再発率は5%以下である。
 
  1. 専門医相談のタイミング: <…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

結腸軸捻転におけるCT診断方法例
  1. 腹部膨満・便秘・排ガスの停止・腹痛などの症状がありS状結腸軸捻転が疑われた場合、腹部単純X線検査で8~9割は診断が可能である。
  1. 腹部CTでは腸間膜が渦巻き状に巻き込まれるwhirl signが特徴的である。捻転度が小さいとwhirl signを示さずradial distributionを示す
○ 1)は必須であり、重症度を評価する場合は、2)を選択する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
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S状結腸軸捻転治療アルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2016/08/05


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