カテーテル関連血流感染(CRBSI) :トップ    
監修: 山本舜悟 京都大学医学部附属病院 臨床研究教育・研修部
久保健児 日本赤十字社和歌山医療センター 感染症内科部

概要

疾患のポイント:
  1. カテーテル関連血流感染(catheter-related blood stream infection、CRBSI)とは、血管内カテーテルに関連して発生した血流感染を指す。
  1. 代表的な原因微生物は、coagulase negative Staphylococcus(CNS)、S. aureus(MRSA を含む)、CandidaEnterococcus、 グラム陰性桿菌(E.coliEnterobacterP. aeruginosaKlebsiella など )である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 2009年発表の米国感染症学会ガイドラインで推奨されている診断基準は、
  1. 少なくとも1セットの末梢静脈から直接採血した血液培養と、カテーテル先端培養とから、同じ微生物が検出される(A-I)
  1. 2セットの血液培養検体(末梢静脈採血1セットとカテーテル採血1セット)において、陽性になるまでの時間差(DTP)または定量培養でCRBSIの基準を満たす(A-II)
――のいずれかで確定とするものである。 エビデンス 
 
治療: >詳細情報 
  1. 治療の基本は、カテーテルの抜去と抗菌薬投与である。
  1. カテーテルを抜去すべきタイミングには、状況ごとに、
  1. 疑った時点 エビデンス 
  1. 診断した時点 …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初期治療例
  1. 治療の基本はカテーテル抜去である。カテーテルを抜去すべきタイミングには、状況ごとに、
  1. 疑った時点( エビデンス )(ポイント:重症敗血症・敗血症性ショックを伴わない患者で、鑑別診断を検討した結果、CRBSIの検査前確率が高くない場合には、カテーテルをただちに抜去せずに血液培養の結果を待つことが推奨される。)
  1. 診断した時点( エビデンス  )(ポイント:原則として CRBSIと診断した時点でカテーテルを抜去するよう推奨される。)
  1. フォローアップ中( エビデンス )(ポイント:カテーテルを抜去せずに治療を開始したCRBSI患者で、有効な抗菌薬を投与しても72時間後以降に採取した血液培養の陰性化が得られない場合は、カテーテルを抜去すべきである。)――の3種類ある。
  1. エンピリックな抗菌薬治療は、すべての患者でバンコマイシンが推奨される。
  1. 敗血症や好中球減少の場合、静脈ラインが鼠径部に留置されていた場合はグラム陰性桿菌をカバーする。
  1. 敗血症患者でリスクファクター(鼠径部留置など)がある場合はカンジダをカバーする。
○ エンピリックな治療として1)単独、または1)2)、または1)2)3)のいずれかを上記のリスクに応じて考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

血液培養陽性時に「真の菌血症」かどうかを判断するためのアルゴリズム
血液から分離された菌における汚染菌の頻度
著者校正/監修レビュー済
2018/07/04

改訂のポイント:
  1. JAID/JSC感染症治療ガイド・ガイドライン作成委員会:JAID/JSC感染症治療ガイドライン2017 ―敗血症およびカテーテル関連血流感染症―
に基づき確認を行った(変更点なし)。


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