呑酸 :トップ    
監修: 木下芳一 島根大学医学部附属病院
古出智子 稲森正彦 横浜市立大学 消化器内科学専任

概要

疾患のポイント:
  1. 呑酸は、のどの辺りや口の中が酸っぱいと感じる、あるいは胃の内容物が逆流する感じがする症状である。
  1. 原因疾患は、主に胃食道逆流症であり、最近は日本人にも増加してきている。背景には、食の欧米化や日本人の体格の向上などがある。内臓脂肪型肥満や高齢女性の背骨の変形により、胃酸の逆流が起こりやすくなってきている。
  1. 内視鏡検査を必ず受けなければならないというわけではない。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 呑酸を主訴とする疾患の大多数は、緊急の対応は必要ではない。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 患者への負担も少なく、診断的価値が高い検査法として、プロトンポンプ阻害薬(PPI)テストがある。通常はPPIの常用量を1~2週間内服させ、症状の推移をみる。PPIテストの診断的価値は高い。
 
診断へのアプローチ:
  1. 胃酸逆流による症状は主に食後2~3時間以内に生じることが多いため、食後の症状であるかどうか、過食後、高脂肪食摂取後などにも生じやすいので、関連があるかどうかを聞く。
  1. 診断目的で、PPIトライアルを行う。
  1. 頻度の高い疾患: >詳細情報 
  1. 消化器疾患(胃食道逆流症・逆流性食道炎)、耳鼻咽喉科領域(咽頭違和感、慢性喉頭炎、咽頭喉頭腫瘍など)、精神心理的要因
  1. 重篤な疾患: >詳細情報 
  1. 食道癌、胃癌、胃・十二指腸潰瘍、咽頭・喉頭癌、慢性喉頭炎
  1. まれな疾患: >詳細情報 
  1. 食道アカラシア・食道運動機能異常症
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 胃食道逆流症が強く疑われるが、PPI常用量の投与を行ってもまったく症状の改善がみられない場合、精神心理学的因子の関与が大きいと考えられる場合、食道アカラシア・食道運動機能異常が疑われる場合は、専門医の評価を必要とする。
 
臨床の…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

PPI testの例
  1. PPIを数週間投与して効果をみる方法でより診断的治療として用いられる。
○ 1)~4)のいずれかを考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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GERD治療のフローチャート
著者校正/監修レビュー済
2016/06/30