切迫早産 :トップ    
監修: 金山尚裕 浜松医科大学 産婦人科
牧野康男 沖縄県立北部病院 産婦人科

概要

  1. 産婦人科診療ガイドライン 産科編2017
の発表に伴い、現在アップデート中
 
ポイント:
  1. 切迫早産は、「妊娠22週以降37週未満に下腹部痛(10分に1回以上の陣痛)、性器出血、破水などの症状に加えて、外側陣痛計で規則的な子宮収縮があり、内診では、子宮口開大、頸管展退などBishop scoreの進行が認められ、早産の危険性が高いと考えられる状態」と定義されている。
 
診断:
  1. 全妊婦を対象として、妊娠18~24週頃に子宮頸管長を測定する。
  1. 診断は、内診および経腟超音波断層法にて、規則的子宮収縮や頸管熟化傾向(開大あるいは頸管長の短縮)がある場合には、切迫早産と診断する。
  1. 異常胎児心拍パターンが認められる場合は常位胎盤早期剥離との鑑別診断を行う。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 子宮頸管短縮例・フィブロネクチン陽性例は早産ハイリスク群である。
  1. 妊娠37週未満早産におけるフィブロネクチンの陰性予測値は69~92%で、フィブロネクチンが陰性であった場合には、その14日以内に分娩とならない確率は95%以上である[2][6]。
 
治療: >詳細情報 
  1. 切迫早産との診断後は、子宮収縮抑制剤投与や入院安静等を考慮する。入院中は深部静脈血栓症(DVT)発症に留意する。ただし、入院安静が早産予防に有効であるという十分なエビデンスはない。
  1. また、一大原因として下部性器感染症(頸管炎、絨毛膜羊膜炎など)が知られている。したがって、体温、白血球数、CRP値などを評価し、感染兆候を認める場合には子宮内への感染波及防止のために抗菌薬投与を行う。また、羊水感染を疑う場合は、早期児娩出を考慮する。なお、 妊娠22週以降34週未満早産が1週間以内に予想される場合はベタメタゾン12mgを24時間ごと、計2回、筋肉内投与する。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 子宮収縮抑制薬や抗菌薬に治療抵抗性の場合、原因として羊水感染や胎児感染がある場合があるので、早期より、低出生体重児管理可能な施設との連携下に管理するほうが望ましい。
 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

通常の妊婦健診
  1. 妊娠26週ごろまでは、2~4週間ごとに経腟超音波検査を行い、変化をみる。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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(詳細はこちらを参照)

「早産・切迫早産」について
tocolysis Index
正常子宮頸管および子宮頸管長短縮症例の経腟エコー写真
著者校正/監修レビュー済
2016/07/21