癌性胸膜炎 :トップ    
監修: 田村研治 国立がん研究センター中央病院
小暮啓人 国立病院機構 名古屋医療センター呼吸器科

概要

疾患のポイント:
  1. 癌性胸膜炎とは、癌細胞が胸腔内に播種することにより生じる胸膜の炎症である。
  1. 胸水細胞診で癌細胞が検出されることにより確定診断となる原因疾患は多い順に肺癌、乳癌、悪性リンパ腫の3つで、全体の50%を占める)。
  1. 担癌患者に胸水を認めた場合、初診時の大量胸水、肉眼的な性状が血性の場合に想起する。
 
診断: >詳細情報 
  1. 胸水細胞診を提出し、癌細胞が確認されることで診断となる。
  1. 胸水細胞診で陰性であるが、癌性胸膜炎がなお疑われる場合は、経皮的胸膜生検や胸腔鏡下胸膜生検を考慮する。
  1. 胸水細胞診での診断率は60%程度であり、繰り返し検査を行う必要があることもある。
  1. 膠原病、結核性胸膜炎などが鑑別診断となる。 >詳細情報 
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 一般に癌性胸膜炎を発症した癌の予後は不良であり、4~5カ月程度である。
  1. 胸水貯留に伴う症状の程度により、重症度を判断する。
 
治療: >詳細情報  アルゴリズム
  1. 胸腔ドレナージの適応の有無を判断する。
  1. ドレナージが不要である場合で全身状態が良好であれば、原疾患の治療を優先する。
  1. ドレナージが必要な場合は胸膜癒着を考慮して、ダブルルーメンのトロッカーを挿入し、胸水を排液する。

専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 胸腔ドレナージが必要な症例や、試験穿刺の検査結果の解釈が困難な症例は呼吸器科に相談する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

胸水の評価のための検査例
○ 癌性胸膜炎の鑑別のために1)2)3)を施行し、感染症、結核性胸膜炎の鑑別のため、4)5)6)を施行する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

胸水貯留に対する治療方針のアルゴリズム
Lightの基準
癌性胸膜炎を伴う肺癌症例の胸部単純X線画像
癌性胸膜炎症例
著者校正/監修レビュー済
2018/04/02

肺癌診療ガイドライン2017
に基づき確認を行った(変更点なし)。