股関節痛(診察手順含む) :トップ    
監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室
岡野徹 山陰労災病院整形外科

概要

ポイント:
  1. 股関節に由来する痛みは、健康診断時の調査ではわが国の30歳以上の日本人の2.6%が股関節痛を有す状態である。たまに大腿神経や閉鎖神経を介し大腿部前面や殿部、膝関節周囲にも生じることもあるが、通常、関節前面の鼡径靱帯・縫工筋内縁・長内転筋外縁を3辺とするScarpa三角(大腿三角)に生じることが多い。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 股関節痛を主訴とする疾患で緊急または準緊急の対応が必要な診断として、感染性股関節炎、骨折・脱臼などがある。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 股関節に対する局所麻酔剤の注入による除痛効果判定は、診断的治療手技として有用である。 解説 
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 高度の寛骨臼形成不全例や壊死領域の大きい骨頭壊死症例、悪性腫瘍疾患が疑わしい症例は、専門医への紹介を考慮する。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 股関節疾患で最も頻度の高い診断は変形性股関節症または寛骨臼形成不全症であり、患者のなかで80%以上を占めるとする報告もある。  解説   
  1. しかし特発性大腿骨頭壊死症や非外傷性の骨折、転移性骨腫瘍など初期の治療方針決定が重要な疾患もあり、また股関節唇障害などのように診断が困難、または誤った診断が下される場合もある( …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

股関節痛に対する基本評価例
  1. 股関節障害を訴える患者に対し、まずX線写真評価を行う。
  1. 股関節の単純X線撮影は臥位で正面像と側面軸位とする。股関節の開排が可能な例では、側面はLauenstein位像を用いてもよい。荷重による変化が想定される場合には、立位正面も追加する。
  1. 大腿骨頭壊死症、大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折を含む骨折、骨・軟部腫瘍など多様な疾患・外傷の検出と病態把握にすぐれる。MRIでは、T1強調とT2強調像が第1選択であり、必要に応じて他の強調像を得る。
○  まず1)を用いて評価し、大腿骨頭壊死症、大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折などの評価目的で2)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

股関節の画像診断の進め方
股関節疾患と他領域疾患との鑑別の進め方
股関節唇損傷の理学所見:FABER test
変形性股関節症のX線病期分類
著者校正/監修レビュー済
2018/04/20

  1. 変形性股関節症診療ガイドライン2016改訂第2版
に基づき記載


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